2011年5月25日(水) - 水原ワールドカップスタジアム(水原)
Suwon Samsung
2
1-0
1-0
0
Nagoya Grampus
ヨム・ギフン
イ・サンホ
24'
57'
得点者






敵地に乗り込んだ名古屋は、2-0と水原に完敗。チームの完成度、事前の準備に大きな差があり、的確に相手の弱点を突くプレーが出来たかどうかが試合の結果を左右した。

名古屋はダニルソン、ケネディがスタメンに復帰し4-3-3に回帰。しかしこれまでのレビューでも述べた守備の弱点がさらに表に出てしまう結果となった。ヨム・ギフン、イ・ヨンレ、オ・ジャンユンの動きでダニルソンが引き出され、空けられた最終ライン周辺のスペースにイ・サンホ、チェ・ソングクが入ってくる。ここにボールが収まって前を向かれるため、最終ラインの位置がズルズルと下がり、攻撃に残る中盤、前線との距離が離れる。よって全体が間延びし、サポートが期待できない最終ラインは前に出られなくなる。そして尚更バイタルエリアで前を向かれる回数が増加する。

これだけ守備が機能しない状態が続くと、攻撃もほとんど形にならなくなっていく。相手の守り方は「マトがケネディにマンマーク、カク・ヒジュがマトの動きによって空くスペースやケネディの落としに対応、チェ・ソンファンが一人余る」という形。決してケネディ以外には特別なほど厳しいマークはなかったが、ボールを奪える位置が低く、相手が攻撃にさほど人数をかけてこなくても押し込まれてしまうため、効率の良い攻めは全く出来なかった。

前半終了間際にはダニルソンが負傷退場したが、良い方向にも悪い方向にも大きくは影響しなかった。つまり選手が問題なのではなく、なによりシステムが問題なのだという証左となろう。

後半は水原が目に見えて守備的になり、投入した永井がサイドからケネディと近い位置に絞っていくような新たなオプションも取り入れたものの、カウンターで何度もピンチを迎える状態が続いた。追いつく可能性よりもさらに2、3点取られる方が有り得るような展開で、むしろ2-0で終われたことが奇跡だったといえよう。

(筆:Qoly編集部 K)


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