2011年7月3日(日) - エスタディオ・コレジドーラ(ケレタロ)
Japan
2
0-1
2-2
3
Brazil
中島
早川

77'
88'

得点者
16'
48'
60'
レオ
アデミウソン
アドリャン


ドイツと並んで優勝候補の筆頭といえるブラジルと対戦した日本代表。相手の能力の高さのみならず、荒れたピッチに苦しみ、なかなかペースを掴むことが出来ず。終盤に相手の疲弊から調子を上げて2点を返したが、一歩及ばず敗れた。

今大会のブラジルは特別話題になるような選手はいないものの、最終ラインがレギュラーならばスルーパスやワンツーに強く、高い守備力を誇る。そして、前線の個人能力で打開し、スピードがあるサイドバックを引き上げるプレーが持ち味。ドゥンガのエッセンスがほのかに感じられるチームだ。

今日は雨によってぬかるんだ芝で足を取られるコンディション。ボールのスピードは上がらず、フィードやサイドチェンジも距離がブレて繋がらない場面が頻発。日本はなかなか有効な攻めを繰り出すことが出来ず、中盤でボールを失ってしまう。

さらに16分には、アドリャンの左コーナーキックから、ニアに入ってきたレオにヘディングを許して失点してしまう。これはエクアドル戦と同じ形のゴールであり、やや準備不足もあったのかもしれない。勿体ないやられ方であった。

また後半に入っても二度ゴールを割られてしまう。48分には川口の軽いプレーでサイドをギリェルミに破られ、入ってきたクロスからアデミウソンにシュートを許した。さらに60分にもアドリャンのドリブルで川口が抜き去られ、角度のないところから豪快なシュートを決められた。

しかしその後、ブラジルの運動量が格段に減少。ただでさえ深い最終ラインに加えて中盤の戻りが遅くなり、ピッチの中央に大きなスペースが生まれた。日本は途中出場の松本、中島がそれを利用。75分にはスピードがある高木をピッチに送り込み、反撃に出た。

そして77分、右サイドの裏に飛び出した高木からの折り返しを、ニアに入った早川を囮にしてフリーで飛び込んできた中島がシュート、ゴールに決めて1-3。88分にも石毛の右コーナーキックから、キーパーの目測ミスでファーに抜けたところを岩波がシュート、クロスバーに当たって弾かれたところを早川が詰めて2点目。一点差にまで詰め寄った。

だが残り時間は少なく、さらなる得点を生むことは出来ず。残念ながらベスト8での敗退が決定した。

相手よりもスタミナで勝り、ある程度のスペースがあればブラジル相手でも終盤に見せたようなサッカーが出来、有効な攻めが可能。とはいえ、3点を取られていては勝利するのは難しい。もし状況にアジャストして、自分の強みを考え、冷静にチャンスを待てていたら…と考えると、やや悔しい内容である。しかし優勝候補相手に健闘したことは事実。賞賛を与えられてしかるべきチームであったといえよう。


(筆:Qoly編集部 K)

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