アカデミカ・コインブラ、73年振りの国内カップ獲得
5月20日、タッサ・デ・ポルトガル(ポルトガルカップ)の決勝戦が行われた。
4回戦でポルトを破って来たアカデミカ・コインブラが、スポルティング・リスボンを1-0で退けて勝利。全国リーグが創設された1939年以来、実に73年振りとなる歴史的な戴冠となった。この結果、アカデミカ・コインブラは来季ヨーロッパリーグへの出場権を獲得した。
試合が動いたのは開始からわずか3分のことだった。左サイドから蹴り込まれたクロスを、ファーポストに飛び込んだマリーニョがフリーで合わせた。わずか165cmという小兵の放ったヘディングがゴールに吸い込まれ、先制を果たす。
後半は攻撃的に仕掛けてきたスポルティングに攻め込まれる場面も多かったが、カウンターでいくつかチャンスを作りつつ、GKリカルドがスーパーセーブを連発して失点を逃れる事に成功した。
昨季ポルトでアンドレ・ヴィラス=ボアスのアシスタントを務めていたペドロ・エマヌエウを監督に迎えたアカデミカ・コインブラ。アドリアン・シウヴァ、ウーゴ・モライスといったテクニックに優れるミッドフィルダーから、マリーニョ&ヂオゴ・ヴァレンテの両ウイングを生かす、サイドアタックを中心としたサッカーを構築した。
前半戦は調子が良かったものの、後半戦になって得点力不足に悩まされた。CFに元ポルトガル代表エディーニョ、ウイングにサウロを獲得したが、年明け以降リーグでは4ヶ月もの間勝利から見放された。29、30節と連勝してようやく降格を逃れるという有様で、13位でリーグを終えている。
長く苦しい期間を過ごしてようやく得られた、クラブ至上2個目のタイトル。終わりよければ全てよし、と出来るかは分からないが、リーグでの失敗に近い結果の後で大きな救いになったことは間違いないだろう。
(筆:Qoly編集部 K)