高校サッカー選手権で6大会ぶりのベスト4進出を果たした流通経済大柏。

市立船橋と並ぶ千葉県の雄で、選手権でも優勝1回(2007)、準優勝2回(2017と2018)の実績を誇る強豪校は、これまで多くの名選手を輩出してきた。

今回はその中でも特に実績を残している5名を紹介する。

林彰洋

1987年5月7日生まれ

まずは、Jリーグ屈指の守護神として長く活躍している林彰洋。流通経済大柏出身で初めて日本代表に呼ばれた選手だ。

高校ナンバー1守護神として活躍すると、流通経済大学時代に当時のイヴィチャ・オシム監督に評価されA代表へ初招集。その後アルベルト・ザッケローニ監督やハビエル・アギーレ監督も林を代表チームへ迎え入れたが、残念ながら試合出場はなかった。

クラブでは、大学卒業後イングランドやベルギーでプレーし、2012年に清水エスパルスへ加入。サガン鳥栖での活躍を経てFC東京へ移籍すると、2019シーズンにはJリーグベストイレブンに輝いた。

2023年に移籍したベガルタ仙台でもチームの大黒柱となっており、昨季は6位でのJ1昇格プレーオフ出場に大きく貢献。ただ、決勝でファジアーノ岡山に敗れ惜しくも4年ぶりのJ1復帰は果たせなかった。

大前元紀

1989年12月10日生まれ

全日本ユースと選手権でいずれも初優勝を達成した2007年度の流通経済大柏。2冠の原動力となったのが、エースストライカーの大前元紀だった。

神奈川県横浜市出身の小柄なアタッカーは3年次、総体を含む高校3大大会すべてで得点王に輝く史上初の快挙を達成。「和製メッシ」として鳴り物入りで2008年に清水エスパルスへ加入した。

当初は期待されたような活躍ができなかったが、フィジカル面の向上とともに本領を発揮。2011シーズンにはアフシン・ゴトビ監督のもとウィングのポジションでブレイクを果たした。

2012年12月にドイツ1部のフォルトゥナ・デュッセルドルフへ移籍するも、翌年の8月には清水へ復帰。その後もJリーグで長く活躍し、2023年からは関東1部の南葛SCに所属している。