移籍を希望しているマイコンはレアル・マドリー入りが最有力
アンドレア・ストラマッチョーニ監督と正式契約を交わしたインテル。例年通り来季へ向けた補強に動いているが、右サイドバックのマイコンが移籍すると見られており、その後継者探しが一番の課題と言われている。
7月末で31歳となるマイコンは既に移籍の意思を明確に示しており、ヨーロッパのトップクラブが獲得に興味を示している。噂に浮上したのはチェルシー、パリ・サンジェルマン、そしてレアル・マドリーだ。中でもレアル・マドリーは元インテル監督のジョゼ・モウリーニョが在籍しており、モウリーニョがインテルからレアルへ移った際も獲得に動くなど、移籍先として本命視されている。
レアルは同じく右サイドバックのレギュラーを探しているチェルシーやアラブの石油資本をバックに大型補強を狙うパリ・サンジェルマンを尻目に、交渉カードとしてトルコ代表MFのヌリ・シャヒンを譲渡する考えがあると『コッリエレ・デッロ・スポルト』は報じており、シャヒンについてはユヴェントスと競合していた経緯もあり、インテルとしても満足する取引になるのではないかと言われている。
マイコンの後継者はフランス代表?それとも長友?
右サイドバックの不動のレギュラーであるマイコンが移籍へ近づいた中、インテルが後継者として考えているのはリールのサイドバックのマテュー・ドゥビュシのようだ。来月に27歳になるドュビュシはフランス代表としてEURO2012に参加。右サイドバックのレギュラーとして2試合に先発してフル出場している。
イタリアのメディアによればインテルは既に500万ユーロの移籍でリールへ獲得を打診したが断られており、リールは900万ユーロの移籍金を希望している模様。インテルは700万ユーロ以内での獲得を狙っているが、ドュビュシにはニューカッスルやチェルシーなども興味を示している事から、インテルとしては早めの決断が必要かもしれない。
なお、右サイドバックとしては日本代表の長友佑都を起用する選択肢もストラマッチョーニには残っている。既に両サイドでプレー経験のある長友を本格的に右サイドバックとして起用することで、2年契約で残留が決まったクリスティアン・キヴを左サイドバックで起用して代わりにセンターバックの補強を行うことが可能だ。また、キヴをセンターバックとして計算するならば、移籍噂が加熱しているマンチェスター・シティの左サイドバック、アレクサンドル・コラロフの獲得を推し進める事で課題をクリアする事ができる。長友やキヴのユーティリティ性によって成立する補強戦略だが、インテルとしては左右のサイドバックのいずれかに強力な選手を加える事で、マイコンが移籍した場合に備えたいのは間違いないだろう。
こうして移籍マーケットの状況を整理してみるに、インテルが夏のマーケットでサイドバックの整備、そしてディフェンス陣の全体のテコ入れを考えているのは間違いない。そして、長友佑都にかかる期待は非常に大きいだろう。
(筆:Qoly編集部 N)