2012年11月17日(土) - エミレーツ・スタジアム(ラス・アル・ハイマー)
Korea Republic
1
0-1
1-0
PK 4-1
1
Iraq
ムン・チャンジン
90+2'
得点者
35'
カラル

2012年度のAFC U-19選手権は、劇的な試合で幕を閉じた。後半のロスタイムに起死回生の同点ゴールを決め、首の皮一枚で望みを繋げた韓国が、PK戦でイラクに勝利。試合をひっくり返し、2004年以来4大会ぶりの優勝を飾った。

どちらかと言えば、試合を有利に進めたのはイラクの方である。前半は勢いのあるプレスで高い位置からボールを奪いに行き、フィードを入れたい韓国を押し下げ、圧倒。その結果35分に先制点を奪取。左サイドをファラジがドリブルで持ち上がりスルーパス、追い越したアル・アサディがクロスに持ち込む。これをカラルが受けて反転、ソン・ジュフンを振り切ってシュートを決めた。

逆に韓国はペースを相手に明け渡し、上手くプランを遂行できなかった。強みであるキム・ヒョンの高さを生かすロングボール、そしてオプションとしてのカン・サンウのドリブルを最優先に使ってきた韓国であるが、序盤にいくつかその通りの形を作れたものの、その後自分たちのプレーを見失っていった。

失点した事により点を取り返さなければならない。そこで中盤を支配し返そうとパスを回し始めたものの、韓国のポゼッション能力では、前にボールを運べても、結局崩しはクロスかハイボール。これではイラクに引く時間を与えているに過ぎないという状態で、攻めているように見えても攻められていなかった。それは一見良くなったように見えた後半でも同じである。

しかし、試合終了間際になり、パワープレーを“選択せざるを得ない”状態になった事が韓国にとって大きな結果をもたらした。ロスタイム1分が経過したところで、押し込んだ後のハイボールをキム・ヒョンが競って落とす。ムン・チャンジンが拾って右足でシュートを放ち、土壇場で試合を振り出しに戻す事に成功したのである。

延長戦は両チーム共に拾うが目立つ内容となり、スコアは動かず。その結果持ち込まれたPK戦では韓国が流れを掴んだ。動くタイミングが速いイラクのキーパーの癖を利用し、4人が連続で成功。逆にイラクは2人目のサルマンが右上に外し、3人目のカラルがイ・チャングンにセーブされ、最後の最後で力を発揮できなかった。

(筆:Qoly編集部 K)

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