2013年1月26日(土) - ロイヤル・バフォケン・スタジアム(ルステンブルク)
Algeria
0
0-1
0-1
2
Togo
得点者
32'
90+3'
アデバヨル
ウォム

格下と考えられていたトーゴがアルジェリアを破って貴重な初勝利をあげ、グループ2位に浮上した。逆にアルジェリアは2連敗で早くもグループリーグでの敗退が決定した。

アルジェリアはこの試合に向けて、トーゴの最終ラインの裏を突こうという戦術を組んできた。様々な場所で選手が裏に飛び出し、長いボールや早い段階でのスルーパスを送る。これによってゴールを奪えなくても、相手のラインを下げることができ、中盤を支配できる。

この狙い自体は当たっていた。トーゴの最終ラインは身体能力こそ高いが裏には弱く、クロスやフィードへの対応もそれほど安定してはいないからだ。

しかしそこで誤算だったのは守備面である。前線に選手を送り込んで押し込むことには成功したが、ムスタファ・サリフのドリブルからは全くボールを奪えず、ガクペのスピードにはきりきり舞いにされ、アデバヨルとジョナサン・アイテの高さは防ぎようがない。いくら相手の攻撃の人数を減らしても、個人能力でそれなりに持って行かれてしまうのだ。

そのため試合はゴール前にボールが運ばれる場面が多い展開となり、そして先制したのは押し込まれていたトーゴであった。点の取り方も上記のポイントを抑えたもの。ロングボールをアデバヨルが落とし、ムスタファ・サリフがダイレクトで裏に。アデバヨルが飛び出してシュートを放ち、ゴールに決めた。

後半はもちろんアルジェリアがかなり激しく攻め込む展開となったが、流れはやはりトーゴにあった。裏のスペースを使ってくることを読んでラインを正確に形成することに集中し、カウンターで一発を狙う。多くのピンチは迎えたが前半ほど崩される場面はなく、相手のシュートも体を張ってブロック、弾けなかったものも枠の外へと外させ、2度あった微妙なペナルティエリア内での接触もPKを取られることはなかった。

さらに87分にはトーゴ側のゴールポストが折れ曲がるというトラブルが起こり、試合がいったん中断。激しい攻めを敢行していたアルジェリアのリズムが崩れ、再開から間もない時間帯にトーゴが追加点を奪取することに成功。

左サイドの低い位置に下がったアデバヨルがボールを納めて逆サイドの裏にスルーパス。途中出場のドヴェ・ウォムが裏に飛び出し、冷静にゴールに流し込んで2点目。耐える展開の中から勝利を決定づけるものとなった。

この得点が入ったことによって、アルジェリアの選手の1部は半分試合を諦めたようなプレーをし始め、トーゴは13分と表示されたロスタイムを最後まで無失点で乗り切ることに成功。「流れ」をつかんだトーゴが、歴史上初の決勝トーナメント進出に向けて大きな一歩を踏み出した。

(筆:Qoly編集部 K)

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