30日に行われたエジプト代表との強化試合で3-2と逆転勝利を収めたチリ代表。
圧倒的な運動量をベースに90分間相手に圧力をかけ続ける超攻撃的スタイルで南米予選を勝ち上がったが、この日は怪我のビダル、バルディビアがベンチから戦況を見守るなか珍しく低いテンションのまま試合に入り、序盤にあっさり2点を失ってしまう。
そんなチームに喝を入れたのスペイン・バルセロナに所属するアレクシス・サンチェスだ。前半26分にドリブルで相手を翻弄し反撃の狼煙となるマルセロ・ディアスのゴールを演出すると、後半15分にはロナウジーニョばりの浮き球パスでエドゥアルド・バルガスの同点弾をアシスト。仕上げは後半33分、中央での巧みなボールキープから左足グラウンダーのキラーパスで再びバルガスの逆転弾をお膳立てした。
圧巻の3アシスト。
ブラジル代表のフェリポンことフェリペ・スコラーリ監督をして「スペイン、オランダより戦いたくない相手」と言わしめるなど今大会のダークホース的な存在として高い評価を受けているチリ。しかし上述した2人に加えマティアス・フェルナンデスを負傷により失うなど怪我人が相次いでおりその影響は気がかりだが、南米予選でも爆発したサンチェス・バルガスのホットラインに関しては本大会でも大いに期待できそうだ。