Qolyでは今年3月、ヘディングが脳に与えるダメージについての記事をご紹介した。

この記事の中では、死亡したサッカー選手の脳に本来ボクシングなどの競技者に見られる脳疾患が見つかり、ヘディングの危険性について説かれていた。この選手は幼い頃からヘディングに特化した練習を繰り返していたそうだが、今回そんな仮説を更に補強するコメントが明らかになっている。

バーミンガム大学の神経学者であるマイケル・グレイ博士は、幼少期のヘディングが身体に与える影響について『Sky Sports』に語っている。グレイ博士によれば、少年少女にはヘディングの衝撃を吸収するだけの首の筋力が備わっていないという。

マイケル・グレイ博士

「子供たちがスポーツをやめるべきだとは思わない。肥満の蔓延を考えれば、我々はむしろそれを奨励しなければならない。

しかし、我々が本当にしなければならないのはルールの変更であり、子どもたちの育成の方法だ。

子どもたちはサッカーボールをヘディングするべきではない。一体何歳になればヘディングをした際にもしっかりとボールを跳ね返す丈夫な首に成長するかについては、我々も分からない。

私の同僚の中には、それが14歳だと主張する人もいる。しかし、それは個人差があると私は考えている。さらに言えば、頭にボールがぶつかった際、脳は揺れ、回転を始める。

脳は前後にはずむ。そしてそれは頭蓋骨の内側に接触し脳の衝撃となり、また新たなダメージをもたらすのだ」

このグレイ博士のコメントはFA(イングランドサッカー協会)が発行する新なたガイドラインにも付け加えられるそう。

先日、新シーズンのプレミアリーグでは頭部の負傷に関する新たなルールが設置されることが発表された。世界は今、人間を司る頭の負傷について厳しい視線を送っている。

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