プロサッカークラブを悩ませることの一つに、観客動員をいかに向上させるかという問題がある。

クラブにとって入場料収入は最も安定した収入源であり、クラブの発展を考えた際に、最もサステナブルなものだと言える。それゆえ、どのクラブも観客動員の増加を目論み様々な施策や工夫を行っている。Jリーグにとっても、今最も苦戦しているのがこの観客動員の増加であることはすでに共有されている。

そんな私たちのJリーグも参考にすべき(?)ある事例が、イングランドにあるようだ。

イングランド東部にあるサフォークのアマチュアリーグ『アングリアン・コンビネーション・ディヴィジョン2』に所属するブンゲイ・タウンというチームは、先週末に行われたマラザムというチームとの試合で、観戦に訪れた観客にマッシュルームを無料配布したそうだ。

現在、FIFAのカレンダーではインターナショナルマッチウィークにあたる。各国ともプロリーグは基本的にお休みであり、そのためプロクラブのサポーターはアマチュアリーグの観戦に訪れることができる。そのため、イングランドではこういった日のことを「ノンリーグデー」といい、アマチュアリーグへの観戦が奨励されているのだ。

今回の施策は「ノンリーグデー」の運動の一環であり、観客動員の増加を見込んだものであるそう。「なぜマッシュルームで効果が?」という疑問は拭い切れないが、ブンゲイ・タウンには過去にこの作戦で観客の動員を成功させた実績があるという。

英国『Independent』によれば、ブンゲイ・タウンは昨年も観戦客にマッシュルームを配布したのだが、この時には普段より観客の数が60-70%増えたのだという。まったくもってアンビリーバブル!このムーブメントをQolyでは「マッシュルーム大作戦」と勝手に呼ぶことにしよう。

ちなみに、この時配布したマッシュルームは1人あたり5ポンド(およそ2.265kg)だったそう。マッシュルームだけで2kgなんてかなりの量だが・・・とにかく観客は増えたらしい。

記事によれば、ブンゲイ・タウンの前チェアマンがマッシュルームの栽培者であったようで、マッシュルームの提供にはそこまで大きなコストがかからなかったそうだ。

試合は現地時間6日に行われ、見事ブンゲイ・タウンは3-2で勝利。観客動員数が発表されていないため今年度の「マッシュルーム大作戦」の効果はまだ測定できないが、今からその測定結果が楽しみである。

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