あの特別な場所に、欧州最高峰の舞台が帰ってくる。

日本時間17日早朝、いよいよ新シーズンのUEFAチャンピオンズリーグが開幕する。今年は内田篤人に柿谷曜一朗、田中順也といった3人の日本人選手も参戦予定であり、欧州のトップチームの活躍以外にも見どころが多そうだ。日本では今年も衛星放送局『スカパー!』が全125試合を中継予定である。

そんな今シーズンのUCLの感心事の一つに、5シーズンぶりにこの舞台へと帰ってきたリヴァプールの存在があるだろう。

サッカーファンであれば誰しもが知っているあの“イスタンブールの奇跡”から今年でちょうど10年が経過するが、そんなリヴァプールがUCLを戦うのは実に5シーズンぶり。マンチェスター・シティやトッテナム・ホットスパーの台頭、そしてチームの不調により長くこの舞台に辿り着くことができなかったわけだが、これから新たなチャレンジが始まるのだ。

そんなCLへの挑戦を前に、チームのキャプテンであるスティーヴン・ジェラードがファンに向けたメッセージを地元紙『Liverpool Echo』で述べている。

そこでは、ここ数シーズン、この舞台を経験することができなかった苦痛が表現されており、欧州の舞台で戦うアンフィールドの異様さが語られていた。

スティーヴン・ジェラード(リヴァプール)

「疑うまでもないことだが、もしサポーターが後ろについていなければ、2005年にトロフィーを掲げることはなかっただろう。

私がサポーターへ送るメッセージは、今年チャンピオンズリーグを戦うのにそういったサポートが私たちには必要だということだ。

私がこれまで大きなトロフィーを勝ち取れたのは、ファンのみんながいつも私たちの後ろについていてくれたからだ。アンフィールドでもアウェイでもね。

イスタンブールのハーフタイムに受けた声援こそ、リヴァプールのファンが世界で最高である理由だよ。

あれは信じられないものだった。そういった人たちをサポーターに持てていることを誇りに思う。

火曜日の夜のキックオフ前、新加入選手たちはヨーロッパの試合でのアンフィールドが少し違うと感じるはずさ。あの応援は驚異的だからね。

彼らはそれを楽しまなければならない。あれこそがフットボールだし、すべての選手がいたいと思う場所だ。

これまで長くチャンピオンズリーグに出場することができず、羨みの気持ちや妬みの気持ちがあった。

リヴァプールがトップ4を逃し、チェルシーやマン・ユナイテッドといったチームがチャンピオンズリーグにいるのを見るのは堪えた。私はずっと欲していたんだ。

ついにこの舞台に帰ってくることができてただただ喜んでいる。昨シーズン、必死に戦ったことが報われたんだ。

すべての人が、あの音楽(UCLアンセム)を聞くことを楽しみに思っているよ。私たちは楽しまなければいけないけれど、私たちは頭数を合わせるためにいるわけじゃない。できる限りのことをしたい」

(イスタンブールでの決勝戦について)

「それは死ぬまで記憶に残る記憶さ。決勝戦だけじゃなくて、そこに辿り着くまでの道のりもね。

オリンピアコス戦では死にかけたり葬り去られそうになったし、ユヴェントスやチェルシーは2試合を通して評判が高かった。しかし、私たちはなんとか耐えた。

決勝戦の前半、試合は終わったと思われた。ハーフタイムの時に私は、この失点が5、6、7になるのだと考えていた。逆転できて夢がかなったよ。

イェジー(・ドゥデク)が最後のPKをストップした時の感情を言葉にするのは難しい。そのことを考えたただけで鳥肌が立つ。

リヴァプールの選手になれば、特にヨーロッパのカップ戦のトロフィーを掲げる責任や大きなプレッシャーがある。

優勝した時は、お祝いでもあったしほっともしたよ」

2014-15シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ第1節、リヴァプール対ルドゴレツの試合は日本時間9月17日(水)午前3時30分よりスカパー!605チャンネル(BS245チャンネル)で生放送予定。

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