9月21日、『The National』は「UAEファーストディヴィジョン(2部)のアル・アラビがリーグからの撤退を表明し、今夏解散したクラブが3つになった」と報じた。

中東、特にサウジアラビア、カタール、UAEのリーグは「オイルマネー」と評されることが多く、王族や首長が保有するトップクラブは豊かな資金力でスターを獲得することで知られている。

しかしその一方で、そうではない小さなクラブは非常に苦しんでおり、少ない観客数から来る安定した収入の乏しさに加え、選手やスタッフのプロ化によって歳出が増加しており、厳しい経済状態にある。

UAE2部では今夏アル・ランムス、アル・ジャジーラ・アル・ハムラとラス・アル・ハイマー首長国の2クラブが撤退を表明し、今回アル・アラビ(1部リーグに所属する強豪のアル・シャバブ・アル・アラビとは別のクラブ)もチームを維持することが出来なくなった。

ファーストディヴィジョンは11月15日に開幕する予定となっているが、これによってクラブ数が11と奇数になり、何らかの方策がとられることが予想されている。

撤退を決めたアル・アラビのアブドゥルカリーム・ムハンマド氏は、『Al Bayan』紙のインタビューに対してこのように話し、増大する経費の状況は小クラブを維持することができないものだと明かした。


アブドゥルカリーム・ムハンマド アル・アラビ事務局長

「これは我々にとって非常に難しい決断だったが、この一歩を踏み出すことを余儀なくされた。地方自治体に失望してはいない。しかし、経費が増大しており、そして我々を援助してくれる支援者はいない。我々の方針に必要なだけのサポートを得ることが出来なかった。従って、我々は撤退することに決めた。

時に、プロクラブが結ぶ一つの契約が、我々2部のクラブの全体の予算を超えるものになっていることがある。

我々の選手も、プロクラブにいる選手たちに提供されている報酬を見るわけだ。そして彼らは、我々からも同様の報酬があることを期待する。そして、我々はチームを強化するためにそれらの増加を強いられる。

問題はそれだけではない。他の従業員についても賃金を支払わなくてはいけないし、水道料金、電気料金の問題もある。それは我々の頭を悩ませ続ける。

我々は過去数日で50万ディルハム(およそ1482万円)の小切手を電力会社に支払った。我々や他のクラブを窮地に陥れるものだ。より多くのチームが撤退する可能性は除外できないよ」


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