いつの時代もアウェイへと訪れるサポーターの熱量には驚かされるものだが、ロシア2部で驚愕のアウェイ遠征があったという。英国『Telegraph』によれば、あくまで国内リーグにもかかわらずおよそ地球1/4の距離を移動したチームがあったんだそうだ。

世界最大の国土面積を誇るロシア。その国土面積は日本の45倍であり、経度的に日本とも近いシベリアからポーランドやウクライナといった東欧まで続く世界で最も“横に長い”国である。

そんなロシアの2部リーグ「ロシア・ナショナル・フットボール・リーグ」でその対戦カードは実現する。ウラジオストークをホームにするルチ・エネルギアが、バルティカのホーム、カリニングラードへのアウェイに乗り込んだのだ。この2地点をGoogleマップで繋げてみるとこんな感じに。

繰り返すがこれは旅行の計画ではない。ある国内リーグで起こったアウェイ遠征である。

ウラジオストックからカリニングラードまでは、モスクワ経由の飛行機で13時間半。車で行こうとすれば中国、モンゴル、カザフスタン、ラトビア、リトアニアの国境を跨ぐことになるという。およそ1万380kmという直線距離は地球一周分のおよそ1/4にあたり、間違いなく、歴史上最長距離のアウェイ遠征であろう。

日本だって縦に長い。しかし、札幌から那覇までの距離は3,109kmだ。仮にコンサドーレ札幌とFC琉球が試合を行うことになるとすればそれなりの疲労がともないそうだが、日本列島のおよそ3倍もの距離を遠征してしまうとは・・・まったく世界は広いものである。

この試合が行われたのは9月13日と少し前の話。『transfermarkt』によれば、スタジアムに訪れた観客の数は2900人。このうち何人がルチ・エネルギアのサポーターだったのだろうか。

試合はアウェイのルチ・エネルギアが2-1で勝利している。地球規模の大移動を行うということで、コンディション調整にも余念がなかったはず。喜びも一入だろう。

ちなみにウラジオストックをホームとするこのルチ・エネルギア、かつてCSKAモスクワのGKイゴール・アキンフェエフが遠征し7時間ものフライトを強いられた際に「(こんなに離れているなら)Jリーグでプレーしたらいいのに」と愚痴っていたそう。

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