――その年齢で海外でトライアウトを受けたということは、それほどプロになるという意思が強かったわけですね。セレクションで感じたことはありますか?
丸山「アジアでのトライアウトだったんですが、ブラジル人やアフリカ系選手、クロアチア、ポルトガルなどからテスト生が来ていました。
150人くらいいたかな。みんな、『何かあるかもしれない』と思って受けに来てるんです。
数チームしかない枠をその人数で争うわけですから、当然ライバルは彼らになります。しかも、チームからは『デカくて、速くて、強くて、黒い奴がほしい』と言われます。
僕は全部当てはまりません。だから、インパクトを与えられるよう髪の毛を金髪にしていきました。それほどプロになるのは大変なんだな、とそこで初めて具体的に考えました。
あと、自分が日本人だと分かると、彼らは『日本人の代理人を紹介してくれ』とか『おれのプレービデオを渡すから、知り合いの関係者に渡してくれ』とか平気で言ってきます。
そういう“ガメつさ"みたいなのは日本人にはないところだなぁと思い、その熱意には刺激を受けました」
――今後のビジョンや目標を教えてください。
丸山「これまでに会った人から刺激を受けて、『目標はでっかく』ということを考えるようにしています。
さらに、本田圭佑選手の近くにいた方とも仲良くさせていただいていて、本田選手は日頃、『目標を設定して、そこから逆算して意識していくことが大事』と話しているそうなんですよね。
その言葉に影響を受けて、僕もそういう思考で自身のキャリアを考えるようになりました。自分で目標を設定して、そのことを公言することで、思いもよらなかったアイディアや解決策が出てくるはずなんです。
本田選手も多少キツい設定だと思っても、公言することでパワーを生み出しているはず。
そういう部分はとてもリスペクトしています。今のままだと実績もないので口だけ番長ですが、実績がない今だからこそ大きいことを公言する必要があると考えています」