タイの英字紙バンコック・ポストによると、タイサッカー協会のウォラウィ・マクディ会長は、タイ代表が2018年に開催されるFIFAワールドカップへの出場を果たした場合、3億バーツ(約11億円)の報奨金を贈ると発表した。タイ代表はこのほど閉幕したAFFスズキカップ2014で優勝したばかりで、タイは代表フィーバーに沸き返っている。
タイサッカーの躍進には近年目覚ましいものがある。今回のA代表のスズキカップ優勝に加え、昨年の東南アジア競技大会(シーゲーム2013)でもU-23タイ代表が金メダルを獲得。ウォラウィ・マクディ会長は、タイがワールドカップに初出場するための機は熟したと考えているようだ。
同会長は、A代表に対する破格の報奨金のほか、U-23代表がリオデジャネイロ五輪出場を果たした場合にも1億バーツ(約3億6600万円)の報奨金を贈る方針を示した。
キャティサック・セーナームアン監督率いるタイ代表は、スズキカップ優勝後、バンコク都内で行われた凱旋パレードに参加。タイサッカー界は現在、代表ムード一色に染まっている。また、タイ・観光スポーツ省は、12年ぶりの優勝を果たしたタイ代表に3300万バーツ(約1億2000万円)の報奨金を贈るとしている。
なお、キャティサック・セーナームアン監督は、「現時点でワールドカップ行きについて言及するのは時期尚早というもの。現在の代表メンバーは若手が多く、選手として更なる成長が必要。技術・フィジカル共に順調に伸びていけば、4~5年後には韓国やイラクなど、アジアの強豪国と渡り合えるレベルになる可能性はある」とコメント。現役時代「タイのジーコ」と呼ばれた国民的英雄は冷静に現状を分析した。