セルティックの優勝が"当然"のスコットランド・プレミアリーグに異変が起きている。幾つかの小さいクラブが優勝争いに加わっているからだ。
その「小さなクラブ」の1つが、今季スコットランド・プレミアリーグへ昇格したばかりのハミルトン・アカデミカルだ。36得点はダンディー・ユナイテッドに次ぐリーグ2位の攻撃力で昇格1年目ながら優勝も視野に入るほどの躍進を見せている。
ハミルトンを支えるのは2人のフランス出身プレイヤーだ。リーグ得点王のMFアントニー・アンドルはモナコのユース、エースストライカーのミカエル・アントワーヌ=キュリエはパリ・サンジェルマンとニースのユースに在籍していた。2人共トップチームに昇格することはできずに海外でプロキャリアを始めスコットランドへ流れ着いたのだ。
アンドルはスイスの3部シェノワでキャリアを始め同リーグのニヨンで「10番」を務めた後、2012-13シーズンよりスコットランドでプレーいている。昨年のプレーオフで4試合2ゴールをあげ昇格の立役者になると、今季は「トップディビジョン」初経験でいきなりの得点ランク1位(12ゴール)というから驚きだ。
センターラインであればMF/FWでプレーできるプレイヤーでボールをキープしそこからドリブルやパスで攻撃を作る一方で、自らゴールを狙っていけるプレイヤー。ランパードやミチュといった選手達に近い要素を持っているといえばわかりやすいだろうか。ハミルトンではフリーキックも担当している。
スイスでプレーしたことで余暇が増え、読書や詩が趣味になったという。特に哲学、スリラーなどを好み、今では自ら詩を謡ったり、ウクレレも弾くという。
アンドルは言う「サッカーは力強く男らしいスポーツだ。だけど、体を動かすことと知的なこと両方をやっちゃいけない理由なんてないよね。」
だが、本職をおろそかにするわけではない。
「僕のサッカー選手としての目標はトップリーグで可能な限りプレーすること。」
このままいけばビッグクラブも夢ではないのかもしれない。