アジアカップもついに第10日目を迎えた。まだ決勝トーナメント進出チームが1つ決定していないグループB、それを争うサウジアラビアとウズベキスタンの直接対決。
序盤は非常にウズベキスタンの良さが出る展開だった。ジェパロフ、カパーゼ、トゥルスノフをベンチに置き、フレッシュなメンバーで臨んだこともあってか、序盤の勢いは素晴らしかった。
激しいプレッシャーで相手の攻撃を高い位置で潰し、そのままのスピードでテンポを落とさず連係、ゴールに迫っていった。
そして開始から2分、右サイドで先発したラシドフがインターセプトからそのまま裏に突破、GKの股を抜くシュートで先制点を決めた。
さすがに運動量の問題でその圧力は長くは続かず、20分あたりからは徐々にサウジアラビアがボールを繋ぐ場面も増加した。
しかしサウジアラビアはやはり距離が遠く、パスのテンポが遅れる場面が目立ち、大会直前の監督交代による方針転換の影響が大きいことを感じさせる内容で、チャンスを生かせずに前半を終えた。
後半になってもそれほどサウジアラビアは決定的なチャンスにまでは至らない展開が続いたが、59分に同点ゴールを奪取することに成功する。
左サイドからアル・ズーリのクロスボールが入り、ファーポストに詰めていたナイフ・ハザージがデニソフに倒されてファウルをゲット。これをアル・サハラウィが決めて同点に追いついた。
得失点差で上回るサウジアラビアはこのままであれば2位を守れる状況。前半の最初ほどは押し込まれずに済んでおり、悪くない展開ではあったものの、やはり守備力はそれに耐えきれるほどではなかった。
ウズベキスタンは71分、ハサノフの左CKの流れから波状攻撃を開始し、最後はムラジャノフのアーリークロスから途中出場のショディエフがヘッド。豪快にゴールを決めて再びリードを奪う。
さらに79分にはウズベキスタンが試合を決める追加点をゲット。カウンターから左サイドにハサノフが飛び出し、折り返しをフリーで待っていたラシドフが受けてシュートを決めた。
大きく若手にメンバーを切り替えてきたウズベキスタンがサウジアラビア相手に3得点で勝利を収め、グループリーグ突破を決めた。