GKは、怪我によって決勝戦に出られずヒーローになり損ねたものの、大会を通じて安定感があったシルヴァン・グボウオと、そして間違いなく一番目立ったムテバ・キディアバの2名。さすがに決勝戦だけの活躍とあって、ブバカル・バリは選べなかったようだ。
DFは3名。右ウイングバックとして起用され、セットプレーでのヘディングでも何度もゴールを脅かしたセルジュ・オーリエが3バックの一角に。またこちらも右サイドが本職だが、最近徐々に安定感が増している印象があるガーナのハリソン・アフュルも選出。
そして、この大会が代表で最後の舞台となったコロ・トゥレも。彼も3バックはあまりやっていない状況ではあったものの、若いエリックとカノンを良く支えた。
MFは5名。何とまあ5名ともに攻撃的選手という前がかりな選出となった。
決勝戦で敗れた際に号泣し立ち上がれなくなってしまったアンドレ・アユーは、この大会でまた評価を高めた。今季限りでのマルセイユ退団は濃厚で、現在は噂段階だがイングランドやドイツのビッグクラブが獲得に動いているという。
ヤヤ・トゥレはかなり調子が悪かったように思うが、セットプレーのキッカーとして多くのチャンスを作った。マックス・グラデルは3-4-3システムのサイドを機能させるために重要な役割を担い、ジェルヴィーニョは退場こそあったが大事なゴールを決めて見せた。
コンゴ民主共和国のフィールドプレーヤーではヤニック・ボラジーが唯一選出。ややムラがあったとはいえ、乗っているときの彼のドリブルは誰も止められない威力があった。今後多くのクラブに注目される存在になるだろう。
FWは2名。クリスティアン・アツはガーナの右サイドで起用され、チャンスメイカーとして何度も縦に速い攻めの起点となった。プレミア志向のグラント監督にとっては起用しやすい存在だっただろう。
そしてコートジボワールの新たなエースとして一歩を踏み出したウィルフリード・ボニー。2014年W杯前にはラシナ・トラオレと、ドログバが去った後はややセイドゥ・ドゥンビアと拮抗していたが、今回の大会で彼の力の大きさが良く分かった。既にドログバも手にしていないアフリカ王者の座を手に入れている。