長くゴールマウスを守ってきたビクトル・バルデスが昨シーズン限りで退団したバルセロナは今季、新たに2人の有力なゴールキーパーを迎えた。

クラウディオ・ブラボとマーク=アンドレ・テア・シュテーゲン。

年齢はブラボが32歳、テア・シュテーゲンが22歳と離れているが、いずれも前所属のレアル・ソシエダ、ボルシアMGで守護神として活躍。

同じタイミングで加入した両者のどちらがレギュラーの座を獲得するのかシーズン前から注目されていたが、ルイス・エンリケ監督のここまでの起用法は明快。リーガでブラボ、CLとコパ・デル・レイではテア・シュテーゲンをレギュラーとして起用している。

こういった起用法は昨季のレアル・マドリーが象徴的で、リーグ戦でディエゴ・ロペス、カップ戦でイケル・カシージャスを起用したチームは見事にCLを制覇し「デシマ」を達成。今季のバルサも三冠に向け一歩ずつ前進しており、甲乙付けがたい2人のGKが在籍し、なおかつ試合数も多い強豪クラブにおいては“対処法"の一つとして今後一般化していくかもしれない。

明確に線が引かれているため選手側としてもおそらくやりやすい部分はあり、18日に行われたバルセロナ対バレンシアの上位対決でも、こんな場面が。

開始直後にルイス・スアレスのゴールで先制したバルサは、間もなくジェラール・ピケが相手選手を倒してPKを与えてしまう。しかし、ブラボがダニエル・パレホのキックを見事にストップすると、控えのテア・シュテーゲンも力の入ったガッツポーズ!

ルイス・エンリケ監督の喜びぶりはまた特別であったが、ライバルの好守を素直にたたえる姿に、両GKの良好な関係が垣間見えたシーンであった。

なお、試合はその後リオネル・メッシの追加点でリードを広げたバルセロナが2-0で勝利。2位レアル・マドリーとの勝ち点差2をキープしている。

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