該当チームが最終節に対戦するチームはこのようになっている。

13位:ヘルタ・ベルリン(勝ち点35) vs ホッフェンハイム(9位)【Away】
14位:フライブルク(勝ち点34) vs ハノーファー(15位)【Away】
15位:ハノーファー(勝ち点34) vs フライブルク(14位)【Home】
16位:シュトゥットガルト(勝ち点33) vs パーダーボルン(18位)【Away】
17位:ハンブルガーSV(勝ち点32) vs シャルケ(5位)【Home】
18位:パーダーボルン(勝ち点31) vs シュトゥットガルト(16位)【Home】

ただでさえ激戦なのだが、最終節で当該チーム同士の対戦が2試合もある。かつて、ここまで熾烈な残留争いがあったのだろうか・・・。一説によれば、最終節を前にして降格チームが1チームも決まっていないケースはこれが初めてのことであるという。

最大の注目は、ブンデスリーガが発足して以降一度も降格経験のないハンブルガーSVだろう。昨シーズンも残留争いを強いられたHSVは、今季もその流れを食い止めることができず、ここまで3人の監督を解任。現在のブルーノ・ラッバディア監督は4人目の指揮官である。

昨シーズン、セレッソ大阪に在籍したMFゴイコ・カチャルが直近の3試合で連続してゴールをあげているが、最終節の相手は5位につける難敵シャルケ。また、仮に勝利しても他会場の結果次第では降格圏を抜け出すのがかなり厳しいものとなる。

というのも、順位の決定は以下の手順で決定するのだ。

1. シーズンを通しての勝ち点
2. シーズンを通しての得失点差
3. シーズンを通しての総得点
4. 当該チーム同士での直接対決での勝ち点
5. 当該チーム同士での直接対決での総得点
6. 当該チーム同士での直接対決でのアウェイゴール数
7. シーズンを通してのアウェイゴール数

ブンデスリーガでは、勝ち点の次に得失点差を参照することになる。

つまり、現在得失点差-27のHSVは仮にシャルケ戦に勝利し勝ち点を35にまで伸ばし他のチームに並んだとしても、得失点差で上回ることは難しくなるのだ。むしろ、降格圏を脱出し入れ替え戦圏内となる16位に滑り込めれば御の字であろう。いずれにしても、HSVにとっては非常に厳しい状況となっているわけだ。

こちらは、先週末の第33節が行われた90分間で当該6チームの順位がどのように推移したかを表すグラフである。これだけを見ても、今シーズンのブンデスリーガの残留争いがいかに熾烈であるかが分かる。

当該6チームに関して言えば、ヘルタ・ベルリンに原口元気と細貝萌が、ハノーファーに酒井宏樹と清武弘嗣が、シュトゥットガルトに酒井高徳が在籍している。誰が笑い、誰が涙を流すのか―史上稀にみる混戦具合のブンデスリーガ最終節から目が離せない。

なお、「残留争い」という英語だが、ブンデスリーガ英語版や英国『Mirror』、『ESPN』などは"Relegation Battle"という言葉を使っている。

Relegationは日本語で「降格」、Battleは「争い」。日本では「残留争い」のことを誤って「降格争い」と使われがちだが、英語ではこちらのニュアンスで使われる・・・らしい。

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