日本人選手が海外へ移籍することは今や日常茶飯事となった。彼らが加入するチームには多くの仲間がいて、また指揮をする監督がいる。

サッカーシーンを長く見ている人にとっては懐かしい顔ぶれが、いま日本人選手を指揮している場面に出会う。今回は、その中から日本人選手が最も活躍しているブンデスリーガで彼らを指揮する「元・隠れた名選手」を紹介しよう。

パール・ダルダイ (ヘルタ・ベルリン)

細貝萌、原口元気を指揮するヘルタ・ベルリンの新監督は38歳と若い。元ハンガリー代表のMFだったダルダイは中盤でどっしりと腰を据え攻守に存在感を表したセンターハーフだった。

1997年から2011年まで15シーズン近くヘルタ・ベルリンに在籍し、引退後も同クラブで指導者になった。ブンデスリーガ286試合出場はヘルタで最も同リーグに出場した選手であり、2006年のハンガリー最優秀選手にも輝いている。

コンディション面の不安から控えに回ることが多くなっている細貝だが、ダルダイ監督は良いお手本といってよいだろう。


現役時代のダルダイ。時折見せるミドルシュートが強烈だった。

タイフン・コルクト(ハノーファー96)

酒井宏樹、清武弘嗣を指揮しているのはシュトゥットガルト生まれの元トルコ代表MFタイフン・コルクトである。右サイド、センター両方でプレーでき運動量豊富にピッチを駆け回り、時折見せるミドルシュートを得意としていた。

いわゆるトルコ代表の黄金時代を築いた選手で、EURO1996、EURO2000には出場したが、2002年W杯メンバーからは最終的に漏れることとなった。日本のファンからは2002-03シーズンのレアル・ソシエダ旋風の時に在籍していた選手としてお馴染みだろうか。


こちらもダルダイ顔負けの中距離砲を持っていた。

【次ページ】懐かしのフランス・ワールドカップ組