『中央日報』は「Kリーグに2013年から導入された給与公開制度の是非について、全北現代のチェ・ガンヒ監督、プロサッカー連盟事務総長のハン・ウンス氏に話を聞いた」と報じた。
今夏水原三星に所属していた北朝鮮代表FWチョン・テセが清水エスパルスへ、全北現代で得点ランキングトップを走っていたFWエドゥが中国2部の河北へと移籍した。
Kリーグから相次ぐ選手の流出に懸念が示されるようになり、2013年に導入された給与公開制度が投資を押し下げているのではないかという指摘も行われるようになっている。
中央日報は反対派であるチェ・ガンヒ氏、そして制度を推し進めたハン・ウンス氏両方のインタビューを掲載した。
チェ・ガンヒ
(全北現代監督)
「(Kリーグ得点ランク1位が中国2部へ行った。この状況をどう見るか)
中国のクラブは政府から支援を受けずに投資をしている。河北は2部リーグのチームではあるが、なんとか1部に昇格しようという意思がある。
エドゥの移籍金と年俸は、マスメディアで出たものよりも高い。会長は最後まで反対しており、私にエドゥを説得してくれと頼んだ。
選手を説得するのは私の仕事であるが、ある程度の差を超えてしまえばそれは不可能だ。あちらで貰えるお金が多すぎれば、例えこちらに残っても集中出来るか?
(しばらくこのような現象は続くようだ)
エドゥ以外にも今後起こり得ることだ。中国に限らず、大物選手は時に引き留めることが必要だ。訓練を通じて質を高めることには限界がある。
質の高いサッカーを見たいファンの欲求を満たせなければ、ますます難しくなる。Kリーグが成長しなければ代表の質も下がり、国際競争力も落ちる。
(年俸公開制度がこのような事態を招いた?)
そのおかげで、財布の紐が閉じられる事態がやってきたではないか。制度を導入する際には、皆が下方に平準化され、選手の流出が進むと多くの人が危惧していた。現場の指導者も懸念した。
プロサッカー連盟は透明性、クリーンな経営、自活力を求めているが、観客が減少するならば、それはより低下するではないか。
連盟の政策がこのような事態を呼んだと端的に言うことは出来ないが、現実にはそう受け止めることしかないのではないか?
浦項や水原のようなビッグクラブを見てくれ。皆が投資を減らして選手も小粒になっている。中国は引き続きあの投資をしていく。次の3~4年、5~6年はどうなるか。火を見るよりも明らかだ」