マレーシアのサッカーアカデミー「フレンツ・ユナイテッド」が主催する第3回U-18アジアチャンピオンズトロフィーは8月12日にグループB第2節が行われ、鹿島アントラーズユースがホーチミン市トンニャットスタジアムで、ベトナムのPVFと対戦した。
この大会は、ユース版のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)という位置づけにあり、育成年代のチームに国際経験の機会を創出することを目的に開催されている。今大会には、アジア各国の8チームが2つのグループに分かれて、ホーム&アウェイ方式のリーグ戦を行い、各組上位2チームが準決勝に進出する。
ホームで行われた初戦で、カンボジアのプノンペン・クラウンに5-0で大勝し、白星スタートを飾った鹿島は続く2戦目で、ベトナムのサッカーエリートアカデミーであるPVFと対戦。高温多湿の東南アジア、まだ日差しのきつい午後3時30分のキックオフ、良好とは言い難いピッチコンデションなど、日本サッカーを担う若手が今後避けては通れないアジアでの戦いに向けた国際経験を積むための条件が揃った。
試合は序盤、ホームのPVFのペースで進むが、鹿島はGK石川碧人(いしかわ あおと)を中心とした堅い守りで失点を許さず、その後、試合は一進一退の攻防となる。しかし、お互いにチャンスを活かせず、0-0のまま前半を折り返す。
流れを変えたい鹿島は、後半開始早々で積極的に交代カードを切る。その効果もあり、徐々に試合の主導権を握ると、78分には、この日、長身を活かしたポストプレーで好機を演出していたFW垣田裕輝が技ありのヘディングでボールを味方の走り込んだ地点に落とすと、最後は途中出場の快速FW色摩雄貴(しかま ゆうき)が頭で合わせてゴール。鹿島に待望の先制点が生れる。
その後も試合を優位に進める鹿島だが、再三のセットプレーのチャンスをものにできず、試合はこのまま1-0で終了。集中を切らさないPVFに苦戦したが、何とかアウェイで勝ち点3をもぎ取って開幕2連勝で、鹿島がグループ首位につけた。
(C) VFD, 先制点の色摩雄貴(右)