8月17日、『SBS』など各メディアは「経営危機が続いているブリスベン・ロアは、8月分の給与を支払うことが出来なかった」と報じた。
今夏かなり苦しい経営状況に陥っているブリスベンは、選手やスタッフに対する給与の支払いが遅れており、クラブを所有しているバクリー・グループの資金繰りも悪化している。
会長を務めているクリス・フォン氏は現在クラブの売却に向けて動いているものの、これまでいくつかのコンソーシアムとの交渉に失敗しており、先週フランスで行っていた会談もまだ実を結んでいないようだ。
8月の給与の支払い期日は8月15日。土、日であるため銀行業務の関係上17日まで確認が遅れるわけであるが、結局その日になっても選手やスタッフの口座に振り込みが行われてはいないようだ。
また19日にはクイーンズランド・ラグビー・ユニオンが債務不履行で訴えている6万900ドル(およそ560万円)の返済期限がやってくるため、これを過ぎるとオーストラリア最高裁判所で何らかの判断が下されることになる。
さらに今年のACL3試合で使用したシーバス・スーパー・スタジアムの料金も未払いとなっており、これについてもまだ動きがない。
オーストラリアサッカー連盟(FFA)の広報担当者は「バクリー・グループがブリスベン・ロアに資金を提供したと知らされている」と話しているが、給与が未払いになっていることについては許容できないと警告した。
オーストラリアサッカー連盟広報
「FFAは、バクリー・グループが本日ブリスベン・ロアに資金を提供したことを知らされている。今週段階的に支払われると考えている。
我々は、バクリー・グループが給与の支払いを遅延させていることを許容できないと改めて通告している。
バクリー・グループはロアを販売するための協議を行っている。FFAは、クラブの所有権の状況を解決することは緊急的な問題であることを彼らに宣告した」
最悪の場合は19日の裁判によってクラブ自体が精算される可能性があるブリスベン。オーストラリアサッカー連盟は先月、運営会社が破産したニューカッスル・ジェッツの経営権を取得しており、同じような解決方法が図られる可能性がある。