9月4日(金)に原宿のサッカー&カフェ「mf」で行われるトークイベント、『Talking About Football』の第33回についてご紹介します。


FIFAから閉め出された代表チームによる「 もうひとつのW杯 」。

まだ世界でもあまり知られていないこの意義深い大会を、とても意義深い想いをもって、日本で伝えている人がいます。

ライター・翻訳家  実川元子

翻訳を担当された『 孤高の守護神 ゴールキーパー進化論 』( ジョナサン・ウィルソン 白水社 )が、サッカー本大賞2015の翻訳サッカー本大賞に輝いた実川さんは、昨年から「 もうひとつのW杯 」を取材されています。

『 ConIFA ワールドフットボール・カップ 』と呼ばれるこの大会には、FIFAの加盟承認を得ることのできない、例えば、独立を宣言し国際的に承認もされているもののFIFAに加盟できていない国や、領土を持たないが、世界各地に根を下ろしている少数民族の国外移住者のチーム、現在属している国から独立する意志は希薄だが、独自の言語と文化を持つ民族、または、思想や信念に基づいた共同体であることを世界に伝えたいチームなど、多種多様なバックグラウンドを持つ人たちが参加しています。

スローガンは「 サッカーでボーダー( 国境、辺境、境界 )を越える橋を架ける 」。

「 サーミ人の両親からノルウェーで生まれた私は、3歳でスウェーデンに移住後、酷いイジメにあってきた。殴られ、服を破かれる暴力ならまだいい。目には見えない差別にどれだけ苦しめられたか。グレてもおかしくなかった自分を救ってくれたのがサッカーと音楽だった。 」

( ConIFA会長ブランド、「フットボールチャンネル」より )

「 人種、民族や宗教による差別に苦しむ人たちが、自らのアイデンティティを見出し、それに誇りを持ち、世界に向けて自分たちの文化を訴える力をサッカーは与えてくれる。 」

( ConIFA会長ブランド、「フットボールチャンネル」より )

あまりの規模の拡大で、たくさんの思惑が働くようになってしまった現在のFIFAワールドカップ。

そこでは見えにくくなってしまっている、サッカーというスポーツが本来持っている果てしない可能性を、ConIFAワールドフットボール・カップは思い出させてくれるかもしれません。

今回は、2年連続でその大会を取材をされてきた実川さんに、大会の意義やそこから生まれる可能性について、参加チームが抱える様々なバックグラウンドと実情について、大会に関わるスタッフや選手たちの生の声についてなど、そのときの映像を交えながら、たっぷりと語っていただこうと思います。

「 サッカーだけでなく、スポーツの大会の区分けが “ 国 ” だけでいいのか、それが本当にスポーツで人々の友好関係を育てて世界平和に貢献できるのかを、今一度考えてもらえたらと思います。 」

[開催概要]

開催日時: 2015年9月4日(金) 20:00 KickOff

開催場所: futbol&cafe mf 東京都渋谷区神宮前3-18-12

参加費: 2,000円(ワンドリンク付き)

*当イベントは予約制となっております。
03-3401-5600 もしくは mail@mf-tokyo.comまでご連絡ください。


[実川元子 プロフィール]

ライター、翻訳家。熱狂的なガンバ大阪ファンでもある。

主な翻訳本『 サッカーが勝ち取った自由 アパルトヘイトと闘った刑務所の男たち 』『 サッカーと独裁者 』『 孤高の守護神 ゴールキーパー進化論 』( 全て白水社 )

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