8月31日、『FOX Sports』など各メディアは「ブリスベン・ロアのスタッフに延滞分の給与が支払われた」と報じた。

今夏大きな経営危機に直面しているブリスベン・ロア。オーナーを務めているバクリー・グループの資金繰りは悪化しており、現在クラブを売却するための交渉を進めていると報じられているが、そこにまだ重要な進展はない状況にある。

しかし、その中で支払いが遅れていた8月15日分の給与については、31日付で全て支払われたことが確認されたとのことで、オーストラリアサッカー連盟もそれを歓迎するコメントを発表した。

だが、決してそれがブリスベン・ロアの根本的な経営状況の変化を意味するわけではない。オーストラリアサッカー連盟は、バクリー・グループに対してクラブの債務を解消し資本を増強するためのプランの提出を求めており、それが今週中に行われることを期待している。

そして、これらの状況がブリスベン・ロアに安定性をもたらすことが出来ないと判断された場合、バクリー・グループのライセンスを取り消すこともあり得るとも発表している。

とはいえ、既に給与未払いによって中心的な存在だったMFルーク・ブラタンが退団してしまったなかで、状況が少しでも変化したことは明るいニュース。

ブリスベン・ロアのキャプテンであり、選手組合の会長も務めているMFマット・マッカイは取材に対して以下のように答えた。

マット・マッカイ

「クラブの状況は、我々選手にとっては失望だ。ブラタンは2年の契約を残しながらチームを去って行った。

しかし、我々は皆彼の支えとなるつもりだし、彼は規約にあるものを行使しただけだ。そして、上手くいけば、彼の次のステップは前向きなものになるし、我々も前に進んでいく。

ピッチ上では、我々はより強くなれるという確信はある。しかし、ピッチ外では上手くいっていない。誰にとっても明らかなことにね。そして、それはシーズンが始まるまでに解決される必要がある。

それは間違いなく心に引っかかるものだ。仕事をする人は、誰だって報酬を求めている。そして我々にはそれがなかった。

給与を受け取れなかった一部の選手を組合が助けてくれたことを非常に感謝している。それは良い第一歩だ。時間通りに給与を受け取れるような状況になるためにね」

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