では、答えである。この選手だ。

正解は、バイエルンなどで活躍したハンス=イェルク・ブット。

常人であれば心臓が潰れてしまいそうなペナルティーキックを、心から楽しむ“PKマイスター”である。

PKストッパーはもとより、キッカーとしても真価を発揮する稀有な才能の持ち主であったブット。2012年で現役から引退しているが、これまでCLの舞台で3得点を決めており、それらは全てPKである。

「PKであれば3点も納得」という方もいるだろう。無論、確かにそうである。

しかし、ブットが本当に凄いのはここからだ。

実はこのブット、CLであげた3得点はハンブルガーSV、レヴァークーゼン、バイエルンとそれぞれ異なるクラブに在籍していた時に決めているのだが、ゴールを奪った相手はいずれもユヴェントスだったのだ!

【ハンス=イェルク・ブット、CLにおけるPKでの得点の内訳】

・2000-01シーズン(ハンブルガーSV時代)

1次グループステージ第1節:ハンブルガーSV 4 - 4 ユヴェントス
(ハンブルガーSVの3点目)

・2001-02シーズン(レヴァークーゼン時代)

2次グループステージ第5節:レヴァークーゼン 3 - 1 ユヴェントス
(レヴァークーゼンの1点目)

・2009-10シーズン(バイエルン時代)

グループステージ第6節:ユヴェントス 1 - 4 バイエルン
(バイエルンの1点目)

な、なんという偶然…!!

所属した3クラブでそれぞれPKキッカーを任されていること、あるいはそこでゴールしてしまうということも凄いが、その対戦相手が全てユヴェントスだったなんて…偶然にしては出来すぎである。

ちなみに、ブットがPKを決めた試合でユヴェントスのゴールマウスを守っていたのは、2000-01シーズンがエドゥイン・ファン・デル・サール、あとの2シーズンはジャンルイージ・ブッフォンであった。ファン・デル・サールとブッフォン相手にもPKを簡単に決めてしまうブット、カッコ良すぎるぜ!!!

なお、他にGKとしてCLの舞台で得点をあげた選手にはヴィンセント・エニェアマ(当時ハポエル・テル・アヴィヴ)やシナン・ボラト(当時スタンダール)らがいる。なかでもボラトはグループステージ第6節の後半アディショナルタイム5分にヘディングで決めており、CL史に残る劇的な同点ゴールであった。

2015-16シーズンのUEFAチャンピオンズリーグのグループステージ第1節は、15日(火)に開幕する。

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