サウジアラビアリーグを見ている方なら良く分かっていることだろうが、あそこのセンターバックには繊細さには欠けるところがある反面、フィジカルとスピードに優れる選手が多く、マークが激しい。
しかし、このアル・スーマーは最初からそんなディフェンダー達を手玉に取った。2014年12月に行われたアル・イティハド戦では名CBアル・モンタシャリのマークをものともせず、強さ、速さ、技術全てを兼ね備えているところを見せつけた。
彼の攻撃センスは類いまれである。190cmを超える身長を持ちながらスピード豊かでドリブル突破をこなし、シュート技術も高く、両足で繰り出すキックはとてもパワフルだ。圧倒的な高さで空を支配し、ファウルを奪えば正確なフリーキックでゴールを狙ってくる。そしてポストプレーで味方を使うことも出来る。
そして最大の特徴は得点力だ。サウジアラビア初年度でシーズン22ゴールを決め、今季も3試合で2得点。実に出場82分につき1ゴールというハイペースである。
シリアに留まらず、もしかしたら中東サッカーの歴史上でも五指に入るようなストライカーであるかもしれない。