『Mirror』は「チェルシーのサポーターであるアンディ・スコット氏は、クラウドファウンディングでクラブレジェンドの墓石を購入した」と報じた。

そのレジェンドとは、現在でもチェルシーの歴史上9番目の得点記録を保持しているFWジョージ・ヒルズドンのこと。1906年にウェストハムから加入し、1912年まで所属していた。

強烈なシュートから「ガトリング・ガン」の異名を取った選手で、チェルシーではリーグ通算99ゴール、公式戦通算108ゴールを奪取。イングランド代表でも8試合14ゴールという記録を保持している。

ところが、彼は1914年に徴兵を受ける(それを逃れようとして逮捕された)ことになり、後に派遣された西部戦線においてマスタードガスの直撃を受ける。

この影響で彼のキャリアは20代のうちに断たれることになり、その後は建築現場やパブのウェイターとして働き、1941年にレスターで死去。サッカー協会からの報酬はわずかで、葬儀にはわずか4名しか出席しなかったという。

チェルシーのサポーターであるアンディ・スコット氏はその話を聞き、ジョージ・ヒルズドンを銘のある墓に移したいというプロジェクトを立ち上げ、クラウドファウンデイングで資金を調達した。

最終的に数十人の支援を受けて1000ポンド(およそ20万円)の資金を集め、今月末には早くも墓石の敷設が行われる予定となっている。

アンディ・スコット氏は以下のように話し、悲しい最後を送ったヒルズドンを知ってアクションを起こしたと語っている。

アンディ・スコット

「墓地の人と話した後、私はジョージが悲しい最後を送り、無銘の墓に葬られていることを知ったんだ。

私はそこの役員の人と話して、意図するところを伝えた。彼らはまずジョージの墓が何処にあるのかをチェックした。

彼らは支持してくれたが、まずジョージが他の人と一緒に葬られているわけではないことを確認する必要があった。

そして、ジョージは一人であることが分かった。そして家族も支持してくれて、名前の入った墓に眠らせてあげようということに反対もしなかった。

このキャンペーンは全ての点でうまく進んでいる。

私はジョージの親戚、孫、そしてウェストハムファンとコンタクトを取っている。彼らは皆賛成してくれた。そして今は墓石やレイアウトを選んでいるところだ」

なお、旧スタンフォード・ブリッジの風見鶏はジョージ・ヒルズドンをモデルにしたものと言われ、『これを取り除くと不幸な出来事が起こる』と伝えられていた。

1970年代に行われた改築の際にそれを撤去すると、本当に苦しい事件がいくつも発生し、チェルシーは難しい状況に陥ってしまったという。

現在のチェルシーの不調も、ジョージをきちんと葬ってあげることで解消される可能性も……?

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