さらにその試合の後に行われたのが、上記の予選でカナダを一蹴し五輪出場を決めていた宿敵メキシコとのコンフェデレーションズカップ・プレーオフだ。

W杯予選を除き、毎度メキシコとのこうした試合はアメリカ国内で行われている。一見不公平に思えるが、基本的に集客力のある南部で開催されるため観客はメキシコ系とおぼしきラテン系の方々が占拠し、どちらが地元か分からない…いやどう見てもメキシコのホームという状態になる。

加えてこの一戦の前にはクリンスマンにW杯の最終メンバーから外され、それが引退の引き金ともなったアメリカ史上最高の選手、ランドン・ドノヴァンが、

「(ゴールドカップ準決勝で敗退した)アメリカにとって今年の夏は散々だった。(中略)もしこの試合に負けたらクリンスマンは辞任すべきだ」

と語るなど、アメリカとクリンスマンにとって非常にプレッシャーのかかる一戦に。

そんななかアメリカは先制されながら取り返し、延長で勝ち越されても日系人ボビー・ウッドの殊勲の同点弾で再び追い付く粘りを見せたが、PK戦突入直前に決勝ゴールを許し敗戦。コンフェデレーションカップの出場権も逃すこととなった。

最近、アメリカ大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏から「メキシコ移民は強姦魔だ!」などと過激な発言で非難を浴びていたメキシコ。

この試合に先立って、メキシコのテレビ局はそんな彼を皮肉る映像を作っていたが、協会にとっても会心の勝利だったようで、

「(俺たちは五輪とコンフェデ決めたけど)えと、オマエラは?」

と、超意訳するとまあこんな感じで、五輪に続きコンフェデの出場権を獲得したことを勝ち誇っていた。

また、アメリカはこの翌日にもラグビーW杯で我らが日本代表に屈し全敗。この2日間で代表チームが3つも敗れるという、なんとも散々な'15秋であった。

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