季節は冬。Jリーグも佳境を迎え、いよいよオフシーズンが近付いてきた。

今季の試合がすべて終了してしまったフットボールファンにとってこの時期最大の楽しみは、やはり移籍市場の動向ではないだろうか。

今回はこの冬の移籍マーケットにおいて、Jリーグのクラブが獲得に興味を示しているとみられる/示しそうなアジア枠選手を紹介しよう。

グエン・コン・フオン

国籍:ベトナム
ポジション:FW
年齢:20歳
所属:ホアン・アライ・ザライFC (VIE)

10代の頃からベトナム“黄金世代”の筆頭として活躍する通称「ベトナムのメッシ」。母国では国民的な人気を誇るアタッカーだ。

利き足はメッシと逆の右足ながら、本家を彷彿とさせるスピードと緩急を織り交ぜたドリブル突破は東南アジアでトップクラス。また敵を引き付けてのパスやシュート技術にも長けており、攻撃のオプションとしてはうってつけの存在だろう。

韓国Kリーグの強豪、全北現代も興味を示していた逸材だが、今年夏ごろから日本の各メディアにてJ2の水戸ホーリーホックに移籍するのではと報道されている。本人も既に来日済みとのことで、入団は確実だろう。日本のサッカーへの適応や不足しているフィジカル面の強化など課題は山積みながら、その才能は大きな期待を感じさせる。

【Jに来るかも知れない度】★★★★★
【Jで活躍するかもしれない度】★★

キム・スンギュ

国籍:韓国
ポジション:GK
年齢:25歳
所属:蔚山現代 (KOR)

191cmの長身からは想像出来ないほど驚異的な反応を見せる、韓国屈指のゴールキーパー。

韓国のサッカー選手では珍しく蔚山の下部組織(U-15、U-18)で育ち、2006年のトップチーム昇格以来蔚山一筋。世代別代表にコンスタントに選ばれ続けていたものの、2012年のロンドン五輪ではメンバーから落選。だが2014年の仁川アジア大会で韓国U-23代表の守護神としてチームを優勝に導き、兵役免除の恩恵を受けている。

現時点ではJ1のヴィッセル神戸がオファーを出している模様。ただ蔚山側も一歩も引くことはないだろう。下部組織からプレーしているクラブに忠誠を示すのか、それとも新たなチャレンジに挑むのか。今後の本人およびクラブ間の交渉の行方に注目が集まっている。

【Jに来るかも知れない度】★★★★
【Jで活躍するかもしれない度】★★★★

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