Special One。
自らを特別な人間であると言い放ったポルトガル人指揮官は、そのキャリアを通して疑いようのない力を見せつけてきた。栄光に彩られたキャリアを送り、就任すればチームにタイトルをもたらす。
故郷ポルトガルでの鮮烈デビューを経て、フットボールの聖地イングランドへ。チェルシーと共に豊富な資金を使って傭兵集団を鍛え上げ、50年振りのプレミアリーグ制覇。守備戦術の国イタリア、攻撃戦術の国スペイン。様々な国で自らのフットボール観を証明し、チェルシーへと凱旋した。
自らをHappy oneと言い換えた彼は、チェルシーと共に長期政権を築き上げるかと思われた。
実際、昨シーズンはプレミアリーグを独走。圧倒的な強さで国内を制し、チェルシー時代の到来すら感じさせた。しかし、フットボールは予想の出来ないものだ。
今シーズン、蓋を開けるとらここには絶不調のチェルシーの姿が。コミュニティ・シールドでは、アーセナルを相手に低調なパフォーマンス。シーズンが始まっても、重い身体が軽くなることはなく、むしろ悪化していった。「何も手に入れられない」と皮肉ったラニエリの下で躍進するレスターとは対照的に、チームは急速に輝きを失っていった。
Here's what Jose Mourinho said after our defeat at Leicester... https://t.co/D1LwBf1uTO pic.twitter.com/kFNjulYGfE
— Chelsea FC (@ChelseaFC) 2015, 12月 15
今回は、様々な英国の報道を探りつつ、ジョゼ・モウリーニョとチェルシーを蝕んだ病について考察していきたい。