「僕には自分のスタイルがある。人の真似はしないし、誰かに似ようとも思わない」
ネイマールの言葉だ。
自分のリズムを刻むこと。チームメイトそれぞれのリズムを知ること。チーム全体のリズムを感じること。相手のリズムを感じること。そしてリズムで遊ぶこと。
自分のリズムを愛することなしに、誰かのリズムを愛することはできない。
ネイマールはピッチで自分の良さを出すために常に考え、感じ続けている。
どこにいるべきか、どこでボールに触るべきか...
ネイマールは空間をつくり、そこへボールと身体を滑り込ませる。
圧倒的な武器を最大限生かすための知恵が備わっている。
サッカーはボールと身体の感覚がとても大切
サッカーは理屈よりも身体で感じることからはじまる。“考える”ことが重視されすぎると“感じる”ことや“感覚”がないがしろにされたりする。これは子供に限らず大人もそうだ。
言葉で表現できることなんてたかがしれているし、本当に大切なことは言葉にできないことの方が圧倒的に多い。サッカー選手は言葉にできない“なにか”を表現する人でもある。
言葉で表現できないところにサッカーの本質はある。そして、サッカーをする上でなにより大切なのは喜びを表現することであり、喜びを与えることである。
ネイマールはピッチで己を表現し続ける。
以前、ネイマールは日本との試合後にこう言った。
「日本代表は必死さが足りなかった。僕らブラジルでも泥臭く攻め続けるのに格好を気にしているように見えた」
きっと日本代表は必死にプレーしていたんだと思う。ただ、ネイマールにはそう見えなかった。これは自分を制御することがサッカーでは大切だと教わる国と、自分を表現することがサッカーでは大切だと教わる国の違いだ。
サッカーは“自分を表現すること”がなにより大切なんだと、ネイマールは私たちに言っている。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
筆者名:KEI IMAI
桐蔭横浜大学サッカー部時代に風間八宏氏(現川崎フロンターレ監督)にサッカーの本質を学ぶ。同時期にスエルテジュニオルスで育成年代のサッカーの指導に携わる。その後半年間、中南米をサッカーしながら旅をし帰国。現在都内で働きながらブログ「大人になってから学ぶサッカーの本質とは」を運営し、育成年代の現場の取材、指導者や現役選手にインタビューをしサッカーの本質を伝える活動をしております。
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