ネイマールというブラジル人クラッキがいる。
彼の表現するプレーは、見る者の感情を揺さぶる。
身体から湧き出るようなリズム、柔らかく鋭いフェイント。
そして不可能を可能にしていくそのボールタッチに人々は酔いしれる。
彼の紡ぎ出す表現には、サッカーの本質が詰まっている。
サッカーは90分の中で、それぞれがリズムを揃える瞬間もあれば、誰かがリズムを変える瞬間もあれば、誰かがリズムを刻み始める瞬間もあれば、誰かがリズムを加速させる瞬間もある。
これは誰もが予定できないことなのだ。
予測ができない選手。常識が通用しない選手。それがネイマールでありネイマールは常に本能的で野性的な感覚を大切にしている。
感覚が思考を凌駕する。それがサッカーだ。
サッカーの神様は「自分を解放しろ」と言っている
サッカーで大事なのは自分を表現することである。自分の感情をボールにのせること。
サッカーは自分を制御することよりも、いかに自分を解放するか、表現するかということを突き詰めるゲームなのである。
自分の内から湧き出るものを解放すること。
ピッチで自分をさらけ出すことができなければ、真剣な遊びも真剣勝負もできない。
ネイマールは常に自分の感覚に忠実なのである。自分をさらけ出すことをためらわない。
そこに彼の魅力があり、サッカーの本質がある。