今日が人生最後の試合だと思え
シメオネ監督の名言にこういう言葉がある。
「今日が人生最後の試合だと思え」
毎試合、人生最後の試合だと思って戦うんだという姿勢を自分自身が表現し続けているからこそ、選手たちが全てを解放できるのだろう。
シメオネ監督は選手に自分自身の生き様をみせている。
彼の振る舞いをみていると、どの選手よりも情熱的に命をかけているように感じる。
自分の情熱の全てをフットボールに注ぎ込む姿勢が選手に伝播しているのだ。
サッカーの試合に勝利することは、自分自身に打ち勝ち、困難に挑戦し続けることなんだと、言葉ではなく自らの行動で示し続けているのだ。
それこそがアトレティコ快進撃の秘密なのだ。
13日のバルセロナ戦後にシメオネ監督はこう話した。
「試合に勝つこともあれば、負けることもあるだろう。ただし、人生には様々な価値が存在し、サッカーの試合ではそれをひっくり返すことができると我々は信じている。相手をリスペクトしながらも、チャレンジすることを厭わず、苦境に耐え抜いた後にはそこから立ち上がって、自らの存在を主張し、最後まで戦い続ける。生きていれば直面するそうした状況に対応できる素晴らしいグループが存在したことに、私は誇りを持っている。試合前、選手たちにはこう伝えた。『お前たちにもそれぞれ大きな価値がある。それをプレーで証明してこい。それはきっと報われるはずだ』とね」
アトレティコ・マドリーは挑戦し続ける。
そして人々に勇気を与えてくれる。
自分を信じて、困難に挑戦し続けること。
これをサッカーのピッチで表現し続けているのだ。
どんなに醜くても、どんなに泥臭くても、自分を信じて挑戦し続けることの美しさに勝るものはない。
アトレティコ・マドリーのCL準決勝の相手は優勝候補筆頭のバイエルン・ミュンヘン。
バルサの黄金期を築き上げ、今なおフットボールの新たな境地を開拓する天才ペップ・グアルディオラ率いるバイエルンを相手にどんな戦いをみせるのか。注目の一戦が楽しみでならない。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
筆者名:KEI IMAI
桐蔭横浜大学サッカー部時代に風間八宏氏(現川崎フロンターレ監督)にサッカーの本質を学ぶ。同時期にスエルテジュニオルスで育成年代のサッカーの指導に携わる。その後半年間、中南米をサッカーしながら旅をし帰国。現在都内で働きながらブログ「大人になってから学ぶサッカーの本質とは」を運営し、育成年代の現場の取材、指導者や現役選手にインタビューをしサッカーの本質を伝える活動をしております。
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