『Guardian』は「シエラレオネからやってきたマンチェスター・ユナイテッドファンを、サポーターグループが資金を出し合って助けた」と報じた。

日曜日に行われる予定だったマンチェスター・ユナイテッド対ボーンマスは、珍しい事件が発生して開催自体が中止された。

開始前にスタンドで不審物が発見され(※のちに爆発物を模した携帯電話であること、訓練で使われたものの回収忘れであることが判明)、その処理と調査のために試合は火曜日夜に延期されたのである。

これはプレミアリーグ最終節であったため、当然ファンにとっても特別な試合だ。そして、オールド・トラッフォードを訪れた人の中には、なんと遠くシエラレオネからやってきたモーゼス・モモドゥカマラという男がいた。

初めてマンチェスター・ユナイテッドの試合を生で見るため、3170マイルの距離を飛んできたという熱狂的なサポーターである。

ところが、その試合が中止になってしまい、月曜日にはシエラレオネに帰らなければならない。なんとも悲運の旅になってしまったのだ。

しかし、それを聞きつけたマンチェスター・ユナイテッドのサポーターズトラストは、彼になんとしても試合を見てもらいたいと奔走。

フライトのために1250ポンド(およそ19.5万円)を支払っていた彼に飛行機の予約を変更する資金を提供し、一人のサポーターがモーゼスを一週間宿泊させることを承諾。

さらに延期分だけではなく、週末にウェンブリーで行われるFAカップ決勝のチケットまでもモーゼスに提供したのだ。

シエラレオネのルンギ国際空港でセキュリティを担当しているモーゼスは以下のように話し、仲間の支援に感謝した。

モーゼス・モモドゥカマラ

「とても残念だったし、ひとしきり泣いたよ。マンチェスター・ユナイテッドの試合を生で見るのは初めてだったのに、それが起こらなかった。

しかし、彼らは僕を世話してくれた。僕は明日試合を見に行って、そしてウェンブリーでの決勝戦にも行くつもりだ。

とても幸せだ。彼らがそう伝えてくれたとき、圧倒されたし、興奮した。一つの試合を見逃した代わりに、二つの試合が見られるなんて。本当に幸せだよ。

僕は25年間マンチェスター・ユナイテッドのファンだった。ここは世界で最高のクラブだよ」

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