インターナショナルマッチウィーク中でも、お構いなしに開催されるJ2。
8日に行われた町田ゼルビア対清水エスパルスの試合は1-2でアウェイの清水が勝利したのだが、決勝点となった北川航也のゴールは見る者を魅了する柔らかなタッチから生まれている。
0-1とリードして迎えた82分、六平光成がセンターサークル内でボールを拾うと前線へと長いパスを送る。
するとこのボールに町田DFの背後を取った北川航也が抜け出し、上空から落ちてくるボールを巧みにトラップ。そして相手GK髙原寿康と一対一になりながらも、冷静に左足でシュートを決めリードを広げた。
1年間たくさんのサポート、ご声援ありがとうございました。去年の大怪我があったからこその今年の自分でした。壁にぶつかれば人は大きくなれると思えました。今年の自分を超えられるよう頑張ります。よいお年を。 pic.twitter.com/VW1SO7Np8D
— 北川航也 (@kk260796) 2015年12月31日
北川は1996年7月生まれの19歳。
清水エスパルス下部組織出身でJFAエリートプログラムU-13に選出された経歴を持ち、U-14からU-19代表までの日本代表にコンスタントに選ばれた当世代No.1の実績を誇るストライカーだ。恵まれた身体能力を武器に、野性味溢れるプレーでゴールを狙う。
この試合では枝村匠馬との交代で63分から途中出場を果たしていたが、出場から20分ほどでチームに勝利をもたらし決勝点をマークした。あれだけ上空からボールが落ちてくればコントロールは容易では無いのだが…まるでディミータル・ベルバトフが憑依したかのように優しいトラップであった。
試合後、北川の評価を問われた清水の小林伸二監督は「なかなか飛び出しての得点は取れていなかったけれど、今回はよく浅いラインの裏を突いてくれたし、後方から来たボールをよくインサイドで止めた。若いですから自信を持って次につなげてくれればいい」とコメント。
また、町田DF金聖基はチームの2失点目について、「全体としてはうちが攻めている中で、2失点目がもったいなかった。前のめりになったときに一発でやられた」と振り返っている。
試合はこのあと鈴木孝司が1点をあげたものの、清水が1-2と勝利している。