先週末、震災後初めてうまかな・よかなスタジアムで試合を行ったロアッソ熊本。
セレッソ大阪を迎えての試合はスタート8分に熊本が先制するも、25分に熊本DF薗田淳が退場になったことで流れはセレッソへ。
その後、ブルーノ・メネゲウやリカルド・サントス 、杉本健勇にゴールを許し1-4と逆転を許すなど苦しい展開を迎えていた。
すると熊本を率いる清川浩行監督は66分、岡本賢明との交代で“ミスター熊本”こと巻誠一郎をピッチに送り込む。
ファンの期待に応えたい巻は、ファーストプレーから魂をぶつける。
セレッソMFソウザに対して猪突猛進していき、激しいスライディング!
そしてしっかりとボールをキープし、ソウザのファウルを誘ったのだった。
あまりに執拗なディフェンスに、ソウザは巻に馬乗りになるような格好…。ファウルを奪った後も対峙していたソウザに何かを言うわけでもなく、すぐさま相手陣地へと走っていった。ファンの胸を打つような清々しいプレーである。
熊本県出身の巻は地震発生直後から募金サイトを設立するなど復興支援活動に積極的に参加。熊本に対する思いは誰よりも強く、そうしたメンタリティがプレーにしっかりと表れている。
試合後、巻は「外(ベンチ)から見て、あまり思うように体が動いていない感じで、もう少しリラックスしてプレーしてもいいのかなという感じはしました」とコメントしている。