この数ヶ月、アメリカで大きな問題の一つになっている警察の人種差別的捜査。黒人系の住民に対して過度な取り締まりが行われており、容易に発砲と射殺に繋がっていると市民が反発している。

人種差別的な発言を繰り返してきたドナルド・トランプが大統領選に臨むこともあり、人権問題についての論争は加熱し続け、さらにゲイ、レズ、バイセクシャルなどのLGBT問題も絡んできて広がりを見せている。

そして先月末、サンフランシスコ・フォーティーナイナーズのクウォーターバックであるコリン・キャパニックが国家斉唱を拒否し、人種差別問題への反対を表明したのだ。これに対しては各方面から多くの論争が行われることになった。

強烈な批判と同時に賛同の声も相次ぎ、『Foreign Policy』は君が代斉唱拒否によって数多くの処分を受けてきた根津公子氏のケースを紹介し「日本ならば解雇されている」(この記事の賛否もいろいろありそうだが)と伝えるなど、メディアでも両面で大きな話題に。

そして、スポーツ界でもそれに続いて声を上げる者が続出しており、アメリカ女子代表選手のミーガン・ラピノーもその1人だ。彼女は4日のシカゴ・レッドスター戦、そしてタイ代表との親善試合でもそれを続けた。

ラピノーはレズビアンであることを公言している選手で、かつてはオーストラリアの選手サラ・ウォルシュと付き合っていた。現在はミュージシャンのサラ・カフーンとの同性婚関係にある。

欧州のサッカー界においても止むことのない人種差別、LGBT差別問題。10月にも代表戦があることを考えれば、このキャンペーンはさらに多くの広がりを見せるかもしれない。

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