また、このボローニャ戦ではこんな“スーパーゴール未遂“も見せていた。
味方のクリアボールを反転しながら巧みにトラップし、左サイドのタッチライン際をドリブルで突破。2人のDFに寄せられていたが、最初にタックルをひらりと交わすと、もう1人をボディコンタクトで弾き飛ばし一気にペナルティーエリア内まで侵入したのだった。
シメオネは非常に頭脳的な選手として知られる一方、個人で打開するプレーは珍しい。実際、ジェノアのイヴァン・ユリッチ監督はこの試合後、「シメオネはエリア内では良い選手だけど、それ以外ではまだまだ改善の余地があるね」と話している。
しかしこの場面では、角度がないところからのシュートこそポストを直撃し決まらなかったものの、50メートル以上の距離を独力で持ち運ぶ、これまでとは別の顔を見せたのである。
この2試合の活躍はイタリアでも話題となっているようで、『Calciomercato』は彼がインテルに移籍するのではないかという報道をしている。インテルには父ディエゴの就任も兼ねてより囁かれているが、近い将来、イタリアの地で親子が競演する日が来るのかもしれない。