実は、「お得意様」の一つ?
サウジアラビアと言えば、我々日本代表にとっては2度の敗北が印象的である。2007年アジアカップでは、予選で1-0、本大会でも3-2と敗れてしまった。
マレク・マーズの圧倒的なスピードに中澤と阿部がぶち抜かれた場面は、全てのサッカーファンを絶望の淵に追い込んだ。
しかし、実はサウジアラビアと日本の対戦の歴史を考えると、Jリーグ発足以来負けたのはこの2回だけ。
公式戦での戦いは1992年以降11回あり、日本が8勝1分け2敗。イラクほどではないが、歴史を見れば「勝って当然」の相手でもあるのだ。
「中東の強豪」という印象が強いサウジアラビアであるが、ワールドカップに出場したのは2006年のドイツ大会が最後。
それからはアジアカップでも不振で、日本相手に勝利した2007年大会で2位になった他はすべてグループリーグで敗退。湾岸地域の王者を決めるガルフカップ、西アジア選手権でも優勝から離れていた。
その結果の違いは「点が取れるか取れないか」に尽きる。サウジアラビアはアジアで最も保守的なチームであり、やっているサッカーも選手の質も大きな変化はないのだ。
決定的な差を作るのは、良いストライカーがいるかどうかだ。その点で言えば、今のサウジアラビアは「まだハッキリしない」という答えになる。