どんな名選手にもいつかは引退のときが訪れる。フットボーラーとして同じピッチで競い合っていた選手たちも、引退後はそれぞれ別の道へ…。その中でも指導者の道に進んだ者は動向を掴みやすいが、別の道へと進む者も多い。

フランス代表のダヴィド・トレゼゲはその一人だ。

EURO2000決勝イタリア戦で劇的なゴールデンゴールを叩き込んだストライカーは、2015年1月に現役を引退。その後はレジェンドマッチなどに出場するなどで世界中を回っており、昨年11月にはユヴェントスレジェンズを率いて来日している。

その際、人気サッカーゲーム『BFBチャンピオンズ~Global Kick-Off~』(株式会社サイバード)とのタイアップが決まった彼に話を聞く機会があったので、気になっていたことをいろいろ聞いてみた。

― 来日は何回目ですか?

4回目です。選手として来たこともありますし、バカンスもあります。今回はレジェンズの一員として来ました。

― 日本の印象はどうでしょう?

非常にポジティブな印象を受けています。礼儀正しさ、清潔さ、街全体の雰囲気の明るさ。スタジアムでも、あれだけたくさんのサポーターが温かく応援してくれるのは日本だけだと感じています。

― ユヴェントスレジェンズとして集まり、日本に来て試合をするということに楽しみを感じていますか?

こうして全員で再会するというのは楽しいことですね。グループ力がどんどん増していっています。なぜかというと、世代が違えばプレーした時期が違う選手もいますし、こういった機会を通じて仲良くなり、サッカーだけでなく一緒に観光などをすることで絆は深まっていきます。

― ユヴェントス時代に様々な選手と一緒にプレーしていましたが、その中でも仲が良かった選手、相性が良かった選手を教えてください。

一緒に長い時間を過ごしたのはマウロ・カモラネージでした。理由はいくつかあるんですが、大きな要因としては、二人ともアルゼンチン出身であることですね。

― アルゼンチン代表としてプレーする道もあったと思うのですが、なぜフランス代表を選択したのですか?

フランス生まれで国籍もフランスだったので、フランス代表しか選べませんでした。(※当時からアルゼンチン国籍も持っていたはずだが…選択肢として全く考えなかったということだろう)

― やはりアルゼンチン代表は気になる存在でしたか?

もちろん、アルゼンチン代表に対しては最大の敬意を払っていましたが、自分もフランス代表として誇りを持って戦っていました。フランス代表で黄金時代を築き、その一員だったという自負もあります。そういった意味で代表チームと当時のチームメイトに今でも感謝しています。

― 現役時代、最も衝撃を受けた選手は?

まず元チームメイトの中に3人のバロンドール受賞者がいます。ジネディーヌ・ジダン、ファビオ・カンナヴァーロ、パヴェル・ネドヴェド。これは凄いことだと思います。彼らに加え、ティエリ・アンリ、ズラタン・イブラヒモヴィッチ、そしてアレッサンドロ・デル・ピエロといった素晴らしいメンバーと一緒にプレーしてきたので、一人を答えるということは難しいです。

― アンリさんが昔、あなたと一緒にプレーすると、いつもいいボールがあなたの方へこぼれていく。ポジションを入れ替えてみたけどやっぱり同じだったと話していたのが非常に印象的でした。どういった理由があったと思いますか?

チームメイトだったモナコ時代、彼は基本的にサイドのプレーヤーだったのでそういった理由もあると思います。ただ、アンリとは特別な関係でした。モナコではもちろん代表でもアンダー世代から一緒にプレーしました。アンリはサッカー選手としてだけでなく人間的にも素晴らしく、アルゼンチンからフランスへ行ったときに最初に仲良くしてくれたのが彼だったのでとても感謝しています。

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