サッカーのピッチのサイズをご存じだろうか。実際にサッカーをプレーしてきた筆者も深く考えずに白線を引いてきた記憶がある。

現代サッカーではピッチのサイズはある程度のルールがあり、100%同じではないもののある程度の決まりがある。

今回は意外と知られていないサッカーのピッチサイズの真実について紹介しよう。

ピッチサイズはスタジアムごとに違う

サッカーのピッチサイズは縦100-130ヤード(およそ90-120m)、横50-100ヤード(およそ45-90m)という決まりがある。それ以外にも協会によって細かく規定があり、FIFAによると縦105m、横68mが望ましいとされている。そして、それはUEFAが推奨するサイズでもある。スペインでは、バルセロナ、レアル・マドリー、アトレティコ・マドリーのビッグクラブはすべてこのピッチサイズを守っている。

イングランドでは近年ようやくFIFAのサイズに直す流れがある。割とピッチサイズがまちまちでマンチェスター・シティは縦116.5ヤード(およそ106.5m)、横78ヤード(およそ71m)と最大サイズを誇っていたし、ウェストハムは以前のアップトン・パークでは縦110ヤード(およそ100m)、横70ヤード(およそ64m)であった。だが、両者のホームスタジアム(ウェストハムはオリンピック・スタジアムに)も今では「105×68」に収まっている。

スタジアムのピッチサイズの大小は感覚を狂わせたり、相手の戦術を封じる狙いもある。

レンジャーズは、1987-88シーズンのヨーロピアンカップ1回戦でディナモ・キエフ相手にホームで2-0と勝利し2回戦にコマを進めた。しかし、この時にピッチのサイズを変更していたことがわかり「イギリス紳士」として非常識ではないかという意見があがったほどだ。これは、当時のグレアム・スーネス監督がディナモ・キエフのウイングは危険であり、彼らを封じるための策であった。

このようにピッチのサイズは一定ではなく、変化がある。

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