『AAP』は26日、「オーストラリアサッカー審判協会ディレクターのベン・ウィルソン氏は、来月導入されるビデオ副審について話した」と報じた。

昨年日本で行われたクラブワールドカップで試験導入されたことで大きな話題になったビデオ・アシスタント・レフェリー制度(通称VAR)。

それからはドイツ・ブンデスリーガやアメリカ・メジャーリーグサッカーやユナイテッド・サッカーリーグなどでオフラインのテストが行われてきた。


そして来月からは、オーストラリア・Aリーグにおいて、世界で初めてトップリーグの公式戦での実証試験が行われることとなる。

これに向けてオーストラリアでは6ヶ月間のトレーニング、39回の下位レベルでの実証テスト、Aリーグでの10試合のオフラインテストを行ってきたという。

VARはゴールやペナルティキック、そしてレッドカードの判定など重要なポイントにおいてレフェリーが助言を求められるシステムだ。

それだけであればレフェリーが電話で誤りを訂正するだけであり、迅速な判定が行える。

しかしその一方、状況の映像をレフェリー自身が確認したいと考えた場合には、ピッチの横にあるレビューエリアに移動して映像を見る必要があり、かなりの時間がかかる。

それによって起こる試合への影響が懸念されており、VARには関係者から反対の声も根強い。

実際に土曜日に行われた女子の親善試合ではペナルティキックの判定に2分30秒を使っていたとのこと。

しかしベン・ウィルソン氏は以下のように話し、時間を使っても正しい判定を下すことのほうが重要であると語った。

ベン・ウィルソン

「我々の主要な目的は、正しいジャッジを下すことである。それが最優先事項である。もしそれが少し時間を必要としても、それはOKになる。

そして、その判断が正しいものであれば、遅かれ早かれサッカー界はそれを受け入れていくだろうということだ。

もし判断に2分10秒かかったとしても問題はない。2分しか時間がなく、正しい判断を下せないという状況になれば、サッカー界にとって良いものではない」

【厳選Qoly】東南アジア最強を決める三菱電機カップで日本出身選手が躍動!活躍する日本出身の5選手を紹介