2020年の東京五輪に向けて活動するU-22日本代表。その主力の一人である堂安律は、今シーズンからオランダの強豪PSVアイントホーフェンでプレーしている。
U-22代表は先月、U-22コロンビアと広島で対戦。欧州組8人を含む東京五輪世代のフルメンバーを招集した試合はしかし、0-2の完敗に終わった。
堂安はこの世代で慣れ親しんだ背番号7を背負いピッチに立ったが、チームを勝利に導くことはできなかった。
悔しい敗戦を経て、堂安は何を感じているのか。
「試合後に危機感や焦りがどんどん募ってきた」と語る21歳が、『週刊プレイボーイ』(集英社)で隔週連載しているコラム『堂安律の最深部』を今回は特別にQolyで紹介。
来年の本番に向けて堂安が明かした「今の気持ち」に耳を傾けてみよう(写真:中島大介、Getty Images)。
東京五輪で勝ちたいから本音を言わせてもらう
U-22コロンビア戦の後、メディアに対してはものすごくオブラートに包んだ発言をしました。かなり優しく、ツッコミどころがないように話したけど、試合が終わってから、危機感や焦りがどんどん募ってきて……。
こうなったら誰にどう思われてもいい。東京五輪で勝ちたいから、本音を言わせてもらいますよ。チームのみんなと直接会う機会があまりないからこそ、俺がどんな気持ちで、何を考えているのか知ってほしい。
まず、あの試合に関しては、チケットを買って見に来てくれた人に申し訳ない気持ちしかないですね。盛り上がるシーンが少なかったし、ゴールというサッカーの醍醐味を見せられなかった。
それができなくても、最低限やらなきゃいけない球際のデュエルもできてなかった。抜かれたらイエローカードをもらってもいいから引っ張って止めるとか、それがいいか悪いかは別として、そういう気持ちを見せたかったですね。
何かカッコつけてサッカーをしているように見えたんですよね。何をそんなにきれいにやろうとしているんやと。勝つために泥をかぶってでもやるという姿勢を見せられなかったのがほんまに残念でならない。