居残りシュート練習で感じた「甘さ」

戦術やシステムのことを言う人もいますけど、正直そんなの後づけでもいい。日本には素晴らしい技術と才能を持った選手がほんまに多いので、うまくやれると思う。

今はそれ以前の問題やから。練習の雰囲気とかピッチ外の過ごし方とかを見ても、まだ優勝を狙える集団ではないんで。

いいチームの練習って、めちゃくちゃピリピリしていて集中してるけど、ふと笑いが起きたりするんですよね。いい意味でリラックスというか、緊張の糸がピンと張り詰めた状態から雰囲気が和らぐことがある。でも、このチームは最初からだらだらと練習に入って、ふわっとした感じでふざけて笑う。

個人的には、練習でクオリティを見せようと思って、自分に相当プレッシャーをかけて追い込みました。「おまえは絶対ミスしたらあかんぞ」「おまえが一番パススピード速くないとあかんぞ」と言い聞かせながら。自分との戦いなんで、今までにないくらい充実した練習にはなったけど、チーム全体の雰囲気を変えられなかったら意味がない。

全体練習後の居残りシュート練習もどんなモチベーションでやっているのかわからない。「残り5本打ったほうが次の試合でフィーリングがいいからやろう」と思うのか、「みんな残ってるから俺も打っておこう」と思うのか。

自分の感覚で判断できないのはプロとしておかしいですよ。「もうちょっと打たせてもらっていいですか。絶対によくなるので」となぜ言えへんのか。居残りのシュート練習なんて、自分のフィーリングがよかったら上がっていいと思うんですよ。でも誰かが終わるのを待っていたりする。結局、そういう他人任せなところがこの間の試合でも出たんやと思う。

もっと自分の頭を使って判断したり、行動したりしないと。誰かが自分をつくり上げてくれると思ってるなら甘すぎるし、大間違い。自分で自分をつくらなあかんのに、誰かが自分をのし上げてくれると思うなと言いたい。全員が一選手として自立しないと先はないですよ。