新型コロナウイルスの影響によって開幕が延期されており、未だ試合が行えない状況になっている中国リーグ。
多くのクラブがすでに経営破綻の状況となっており、2部では広東華南虎、四川隆発、上海申鑫の3チームが解散。所属した選手は全員がフリーエージェントとなっている。
さらに、現在もう一つ問題になっているのが遼寧FC。昨年2部で15位となったこのチームは、今解散の危機にあるとのこと。
その事実を『Reuters』に明かしたのがザンビア代表のFWヤコブ・ムレンガ。ユトレヒト時代にはアヤックスを相手にこんなゴールを決めた選手だ(動画2:23〜)。
ユトレヒトではエースクラスの選手として活躍し、2014年にトルコのデミルスポルへと移籍。次年度に中国へ渡り、一昨年遼寧宏運(当時)に加入している。
ただ、この遼寧宏運は昨年経営危機に陥り、今年中国サッカー協会に提出した財務表に不正があったとして倒産直前の状況に。
現在まだ2部リーグに参戦継続できるかどうかの結論が出ておらず、選手たちは宙ぶらりんに。
ヤコブ・ムレンガはインタビューに対して以下のように話したそうだ。
「2019年はずっとクラブから給料を受け取っていない。遼寧に来てから問題は始まった。
誰もが中国サッカー協会の決断を期待しているが、まだ結論が出されていない。それはみんなを無茶苦茶にしておくものだ。
現状ではどうやって他のクラブに行けば良いのか?契約上フリーなのかどうかすらもわからない。
ウイルスが流行しているため全員が拘束状態にあり、外に出て仕事を見つけることもできない。2018年を最後に給与ももらっていない。
倫理委員会は何をやっているのか。FIFAにも中国のサッカー協会にも手紙を送ったが、誰からも返事はない。とにかく何らかの決定を下してくれ」
かつては「爆買い」とも呼ばれた中国リーグ。多額の投資が注入されて急速な成長を遂げたが、その一方ですぐに解散してしまうクラブも…。
それによっての影響を最も大きく受けるのは選手たち。ムレンガはなんと1年以上に渡って給与をもらっていないとか。