どんな華やかな世界にも、それを影ながら支える人たちがいる。サッカーにおいてもそうであろう。
そこで今回は、敵にすると厄介だが味方にしておくとこれほど頼りになる選手はいないという「涼しい顔して“がっつり削る”選手」を特集してみよう。
マルク・ファンボメル(オランダ)
堂安律が在籍するPSVを今季途中まで率いた指揮官は、的確な潰しと機を見た攻撃参加により攻守両面で絶大な存在感を放ったオランダのレジェンドだ。
彼は見た目こそくりくり頭に可愛らしい顔をしているが、敵の嫌がることを何食わぬ顔でやってのけることにおいてその右に出るものはいないだろう。
PSVの選手時代には、当時フェイエノールトの小野伸二(現FC琉球)が彼の餌食となり負傷。PSVの会長さえファンボメルを”嫌らしくて汚い選手”と評したほどで、そんな彼らしく、現役最後の試合は退場で終えている。
一方、味方ならこれほど頼もしい存在はいないかもしれない。バイエルン時代にはあのオリヴァー・カーンの引退に伴いドイツ人以外で初めてクラブの主将に就任。隣国の常勝軍団を牽引している。