新時代の到来へ、宿った希望の灯火

新戦術が浸透したチームが段々と調子を上げていく中で、クラブの次代を担うべき若手たちも成長を遂げた。

特に大きなサプライズとなったのが、新守護神に定着した沖だ。

沖悠哉

9節のサガン鳥栖戦でリーグ戦デビューを飾ると、12節のガンバ大阪戦からレギュラーに抜擢。落ち着いた振る舞いと正確なフィードで存在感を示し、一躍主力級へとステップアップした。

そして、今季より加入したルーキーの染野唯月、荒木遼太郎、松村優太も指揮官の積極的な起用に応え、1年目から少なくない出場機会を得た。

3名とも積極的な仕掛けが光り、プロの舞台でも堂々としたプレーぶりを見せるなど、才能の片鱗を見せた。特に荒木はリーグ戦26試合に出場して準レギュラー的な立ち位置を確立。3名とも来季以降の活躍を期待せずにはいられない。

荒木遼太郎

若手たちが次々に台頭する中、シーズン終了後の12月24日には、文字通り長きに渡って守護神を務め、クラブの象徴的なプレーヤーでもあった曽ケ端準が今季限りでの現役引退を発表した。

2018年シーズン終了後に小笠原満男が、今季途中には内田篤人が引退しているが、クラブの礎を築いたレジェンドがまたひとりピッチを去った。

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そのリリースに寂しさを覚える一方で、明るい未来を予感させる有望株の台頭は朗報だろう。序盤の苦境を乗り越え、最終的にリーグ戦を5位でフィニッシュした鹿島が、来季はタイトル獲得を実現することができるか。

ポゼッション戦術の更なる進化とともに注目していきたい。

written by ロッシ

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