先日大きく報じられた中国企業『Sinovac』のワクチン寄付。コパ・アメリカを開催する南米サッカー連盟に5万本のワクチンを譲渡するというものだった。
昨年新型コロナウイルスの影響で延期されたコパ・アメリカは、今年の6月13日から開幕する予定となっている。
しかしながらまだ開催地であるアルゼンチンとコロンビアではワクチンが十分に行き届いていない。
ただ、今回の大会を前にして中国の製薬会社である『Sinovac』がコパ・アメリカの運営のために5万本ものワクチンを提供することを発表したのだ。
あまりに突然のことで世界がざわついたが、やはりこれは「きっかけ」があったようだ。
『The SUN』によれば、これはウルグアイのルイス・ラカジェ・ポー大統領によって仲介されたものだという。
もともとの計画ではコパ・アメリカに関わる全選手にワクチンを接種することだったが、ブラジルなどの保険当局は「私的にワクチンを輸入することは許可できない」と反対していた。
しかし、今回コパ・アメリカ側はリオネル・メッシにサイン入りユニフォームを3枚作ってもらい、それを『Sinovac』に送ることによって寄付を実現させたという。
ただ、『Sinovac』のワクチンはブラジルなどの国でまだ承認を受けておらず、独自に輸入されたワクチンの半数は公衆衛生システムに寄付されなければならないというルールも存在するとか。
とはいえ、5万本もの数があることからコパ・アメリカに関わる人物の接種は可能だと考えられているようだ。
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なお、『Sinovac』のワクチンについては、チリ大学の研究によれば「ファイザーやモデルナなどのものよりも効果が劣る」という結果が出ているよう。
『Sinovac』のワクチンは1回目の投与で3%、2回めの投与から2週間で56.5%の感染予防効果が出るという。
2回めの投与での予防効果で比較すると、アストラゼネカは79%、モデルナは94%、そしてファイザーが95%であり、『Sinovac』はやや信頼性が低いものとなっているそうだ。